電機屋さんで販売してるのは家庭用の電話機
街の家電量販店で見かける電話機といえば、家庭で使われる電話機です。
企業などで使われているビジネスフォンは、特別な工事、装置を導入する必要があるので、ビジネスフォンを専門に扱う業者に依頼することが一般的です。
ビジネスフォンの特徴。一般電話機との違い
家庭用電話機は、 1台の電話機に対して 外線(電話回線)が1回線ですが、ビジネスフォンは、複数の外線と内線を共有できる電話機です。
家庭用電話機は1台の電話機を設置しますが、ビジネスフォンは複数の外線と内線を共有・制御する主装置と、複数の端末機(専用電話機・卓上電話機・コードレス電話機)から構成されます。
ビジネスフォンは、内線と外線の2種類を使い分けられるので、保留転送や1番号の外線からの着信を同時に違った場所にある電話機でコールすることができたり、同じ建物内の別の電話機を内線番号だけで呼び出すことができるようになります。
ビジネスホン・ホームテレホン自分で設置工事は可能か?
ビジネスフォン・ホームテレホンの工事は資格が必要
ビジネスフォン・ホームテレホンに関する工事は、埼玉県以外でも「工事担任者」の資格が必要となり、誰でも自由に行うことはできません。
工事担当者の資格者証の種類は、
- AI種(アナログ回線)
- DD種(デジタル回線)
と、2つに区分され、それぞれに第1~3種まで設けられています。毎年、年に2回春と秋に開催されています。
「工事担任者」資格は、法令で定められた「国家資格」です。
一般財団法人 日本データ通信協会 http://www.shiken.dekyo.or.jp/charge/index.html
総務省所管。昭和60年電気通信事業法の施行と同時に制定され、電気通信回線に端末設備等を接続する場合は、「工事担任者」が直接工事を行うか、あるいは実施にこれを監督することとされています。
ビジネスフォン・ホームテレホンは配線が違う
物理的にも、一般的な家庭用電話機では「6極2芯」が採用されています。
埼玉県以外でもビジネスホン・ホームテレホンについては、機種によって異なりますが、「6極4芯」「6極6芯」が採用されている場合がほとんどです( 「6極2芯」も中にはあります)ので、家庭用電話機をビジネスホンに指してもそのままでは使えません。
新規オープン・引っ越し・移転・移設する計画が決まったらまずはご相談しましょう
資格が必要で、電話配線も家庭用のものとは違うビジネスホン・ホームテレホン。
埼玉県以外でもNTTやご依頼されている通信会社さんへの手続きも日数が予想以上にかかります。新規オープン・引っ越し・移転・移設する計画が決まったらまずはご相談しましょう。引っ越し日等が決まった後では「遅い」ケースも多々あります。
- 新規オープン・引っ越し・移転して電話やFAXの番号は決まったけれども、電話・FAXがまだつながらない。
- 新規オープン・引っ越し・移転して電話やFAXは使えるが、インターネットがまだつながらない。
- 新規オープン・引っ越し・移転して電話やFAX・インターネットはつながるが、必要な機器がまだ揃わない。
ということを避けるためです。笑い話に聞こえますが、実際にありえることです。
ビジネスフォンを利用するメリット・デメリット
ビジネスフォンは、複数の回線を一度主装置へ収容し電話機を着信させるため、一つの番号の着信を複数台同時に鳴らすことができます。
そして1回線通話中で使用していても、契約した回線数の数だけ同時に通話することができます。
ほかにも、別フロアの社員と直接会話が可能な「内線通話」や、かかってきた外線を保留し、指定した電話機に内線を使って転送する「保留転送」など、オフィスでは欠かせない機能が備わっています。
また、スマホと共有できるなど業務効率を向上するための機能を装備することも可能なので、それぞれのオフィスのニーズに合わせてカスタマイスができ、オフィスに様々な効果をもたらしてくれます。
そんなオフィスにとって必要な機能を備えたビジネスフォンですが、家庭用の電話機のように、電話線でモジュラージャックと電話機をつなげば使えるものではなく、設置設定が難しく簡単には設置できません。
国家資格である「工事担任者」を保有する人が監督するか、工事をする必要があり、無資格の人が工事することは違法となります。したがって、導入時には電話機本体・主装置・ユニット、そして工事費と初期費用の負担が大きくなります。