テレワークのセキュリティ

リスク

テレワークは、社内で厳重に管理された環境から外に出て仕事をするということになります。テレワークを行うことにより、何らかのセキュリティリスクが伴うことを意識しなくてはなりません。

パソコンに入れて持ち出す、VPN経由で持ち出す、クラウドサービス経由で持ち出すという方法があります。通常は、情報機器の中のメモリやディスクに保存することになりますので、情報機器自体の盗難や紛失対策を徹底することが重要です。

指紋センサーや生体認証、ワンタイムパスワードを組み合わせた多重ログイン認証や、HDDやSSDに格納されたデータを読み取られないように、データの暗号化が必要です。USBメモリは禁止している企業も多いですが、使用する場合は、情報漏洩対策付きUSBメモリの利用を検討しましょう。

また、離席した隙にUSBメモリなどを接続してデータをコピーされるリスクもあります。USB端子を無効化にすることやCDなどの媒体が使えるパソコンを避けるなどの対策をしましょう。

公衆の中で利用する頻度が高い場合には、のぞき見防止フィルターも効果的です。

接続に対する対策は、テレワーク端末を会社内の環境と接続しないことです。少なくとも、信頼できるクラウドサービス等を経由して間接的に会社内の環境と情報をやり取りすることで、リスクは小さくできます。

ネットワークを分離した形でテレワークを実施するには、特定通信あるいは物理的な専用線と画面転送方式を組み合わせるなどの特別な構成でシステムを構築する必要があります。

万が一、テレワーク端末と会社内の環境とをつなぐ場合は、テレワーク端末自体が安全であることと利用するネットワークが信頼できることが重要です。

テレワーク端末自体を安全に保つには、社内にあるパソコン以上にセキュリティ対策を行う必要があります。また、会社から貸与された端末は、勝手にアプリをインストールするなど、環境設定を変更することは厳禁です。

利用するネットワークも、強固な暗号化方式を採用しているネットワークを利用するなど、注意が必要です。また、一度でも安全でないネットワークに接続したパソコンは、汚染されている可能性があるので、社内環境と直接つながないようにしましょう。

【参考：テレワーク導入・運用の教科書】

＊テレワークにおける情報セキュリティ対策について、総務省では「テレワークセキュリティガイドライン」を策定しています。

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