手作業やエクセルだけで在庫の管理を行うのは、手間がかかります。小規模なうちはいいですが、規模が大きくなれば、在庫管理に工数を割くことになるでしょう。
在庫管理にかける手間や時間を削減するには、在庫管理システムが有効です。導入することで、在庫管理の効率化だけでなく、コストの削減にもつながります。
この記事では、在庫管理システムの概要と選び方、さらにおすすめの製品を5つ紹介します。
在庫管理システムとは？
在庫管理システムとは、在庫情報や入出庫情報などの一元管理し、在庫過多の防止、在庫管理にかかる時間と手間を削減するシステムです。
在庫管理を効率よく行うことで売上向上を目指せます。
在庫管理システムの一般的な機能
在庫管理システムに搭載されている一般的な機能を紹介します。
在庫一覧
在庫一覧は、製品ごとや保管場所ごとなど、現在ある在庫数を管理する機能です。ピッキングや出荷したい製品データだけを確認することもできます。
入出庫管理
入出庫管理は、入荷・出荷する予定の製品の検品作業などをサポートする機能です。製品を保管する際に必要な製品情報が記載されたバーコードを自動で発行します。
検品
検品は、入荷・出荷する際に発生する検品作業を効率化する機能です。検品作業では、実数と伝票に記載されている品目・数量に誤りがないか確認します。
その際、ハンディターミナルなどの端末とシステムを連携し、バーコードを読み取るだけでシステムに反映させることが可能です。
返品管理
返品管理は、出荷した商品が返品されたときに活用する機能です。返品された商品ごとに担当者の対応が異なると、在庫情報の修正作業が煩雑になる可能性があります。そうならないよう、返品管理機能で管理を統一し、人為的ミスを減らします。
データ分析
在庫分析は、入荷・出荷データや在庫データなどを元に様々な分析を行う機能です。ABC分析や在庫回転率などの分析方法を用い、入荷すべき数量などを予測します。
在庫管理システムおすすめ5選
ここでは、おすすめの在庫管理システムを5つ紹介します。
ロジクラ
ロジクラは、株式会社ロジクラが提供するクラウド型の在庫管理システムです。
PCだけでなくiPhoneで利用することでき、PCでは複数ユーザーや複数拠点での在庫管理が可能、iPhoneでは入出荷処理や在庫確認が可能です。
料金プランは「無料プラン」「スタータープラン」「スタンダードプラン」「WMSプラン」の4つ。無料プランがあるので、自社に合っているか心配な場合は試すことができます。
特徴
- 複数人・複数拠点の在庫管理を一元化
- iPhoneだけで検品可能な仕組みを構築できる
- 基本機能は永久に無料で利用できる
- NEXT ENGINE／shopifyなどの外部システムと連携可能
- 10,000社を超える導入実績
ZAICO
ZAICOは、株式会社ZAICOが提供するクラウド型の在庫管理ソフトです。
在庫情報をクラウドで一括管理、棚卸機能など在庫管理に必須の機能が搭載されています。また、操作はシンプルで誰でも手軽に利用でき、PCだけでなくスマホでも利用可能です。
料金は、無料プランと有料プラン（エントリー／スタンダード／ショッピング）が用意されており、試験的に導入したい場合にも対応しています。
特徴
- シンプルで使いやすく、複数人で同時にアクセス可能
- 会計ソフト「freee」と連携可能
- 無料の導入相談 ※法人限定
- 31日間の無料お試し期間あり
アラジンオフィス
アラジンオフィスは、株式会社アイルが提供する販売管理・在庫管理パッケージシステムです。
5,000社の導入実績があり、ユーザーリピート率は98.3%。コンパクトにまとめた無駄のないシステムで、要望に合わせたカスタマイズにも柔軟に対応してくれます。
また、Webとリアルの両方から支援するアイル独自の「CROSS-OVERソリューション」は、ECサイトと実店舗の情報の一元管理を可能にします。
特徴
- あらゆる業種・業態に対応
- 各業種・業態に対応するオーダーパッケージ
- Webとリアルの両面から支援する「CROSS-OVERソリューション」
- 各業種に特化した専属チームによるサポート
flam
flamは、株式会社フリップロジックが提供するクラウド型の販売管理・在庫管理システムです。
見積もり、受発注、入荷、倉庫・在庫管理などの業務を一元管理することができます。また、売上管理や購買管理の各種帳票を簡単に出力でき、さらに外部の会計ソフト「MoneyForwardクラウド」との連携も可能です。
初期費用は無料、月額9,300円（税抜）～となっています。試験的に導入したい場合は、30日間の無料体験版を利用できます。
特徴
- 販売・仕入・在庫の一元管理
- 導入費用と維持管理費用の安さ
- 自動バックアップとセキュリティ対策
- ニーズに応じて個別カスタマイズにも柔軟に対応
@wms
@wmsは、株式会社アトムエンジニアリングが提供するクラウド型の在庫管理システムです。
リアルタイム在庫管理を実現し、在庫精度を向上、倉庫内の在庫を見える化してくれます。また、ハンディターミナルなどを活用することでバーコード照合による出荷検品が可能です。
特徴
- リアルタイムの在庫管理を実現
- ハンディターミナルの活用で業務ミス削減
- ロット・製造日などで管理が可能
在庫管理システムの選び方
在庫管理システムを導入するといっても、どれを選べばよいか迷いますよね。ここでは、どのような点に気をつけて選定すればよいのかについて解説します。
業種・ビジネスモデルに適しているか
在庫管理システムは、幅広い業種向けのものが販売されています。
通販、アパレル、食品など、それぞれの業種に特化しているシステムがあり、自社のビジネスモデルに合わないものを導入しても効果を発揮できません。
選ぶ際は、導入する目的や課題を明確にし、自社のビジネスモデルに合っているか確認しましょう。どうしても自社に合う製品が見つからないときは、カスタマイズ可能かどうか確認してください。
カスタマイズ可能なシステムか
管理体制は業種だけでなく、会社によって異なると思います。どれを選んだとしてもピッタリ合う製品にであうことは難しいです。
そこで重要なのがカスタマイズ可能なシステムかどうかです。カスタマイズ可能なシステムを導入することで、適宜必要な項目を追加できます。
自社の体制に合ったシステムにカスタマイズし、効率的に在庫管理を行いましょう。
サポート体制は充分か
導入後は、製品の使い方に悩んだり、予期せぬトラブルが発生したり、運用してみて分かることがあります。
その時に重要なのがサポート体制です。サポート体制は、メールや電話でのやり取り、さらに使い方を動画で解説しているなど、販売元によって異なります。
どのような体制を整えているか必ず確認しましょう。
在庫管理システムのメリット
在庫管理システムを導入することで、得られるメリットを紹介します。
作業の効率化
在庫状況をエクセルで管理する場合、入力作業に時間がかかります。在庫管理システムでは、バーコードをハンディターミナルで読み込むだけで、情報が登録されるので入力作業の削減が可能です。
また入力ミスも減るので、人的エラーを防止でき、確認作業を減らせます。このように、効率よく作業を行えます。
管理コストの削減
在庫管理システムを用い、在庫の適正な数の把握と管理を行うことで、過剰在庫を抱えなく済むので、保管スペースを削減できます。
また、作業が効率化されることで、これまで在庫管理に必要だった人員を減らすことができます。保管スペースだけでなく人件費の削減も可能です。
在庫状況をリアルタイムで確認できる
エクセルや管理している場合は、どうしても管理表への反映に時間がかかります。在庫管理システムではあれば、その場でデータが反映されるのでリアルタイムで在庫状況を確認できます。
在庫状況をリアルタイムで把握することで、在庫の過剰や不足をすぐ確認でき、発注計画の精度を高めることが可能です。
在庫管理システムを導入する際の注意点
在庫管理システムの導入にあたって注意しなければならないことがあります。
無用な機能を付けない
在庫管理システムは、多様な業種に対応するためにプラグイン方式を採用しているなどカスタマイズ可能な製品が多いです。
カスタマイズ可能だからといって、色々な機能を付けることはおすすめしません。機能の追加にコストがかかるのは当然ですが、必要だと思ったけど結局使わないこともあります。
導入する際は、本当に必要な機能はなにか、優先順位を決めて選定することが重要です。
業務内容を整理する
在庫管理システムを導入する前に、業務内容を整理しておきましょう。在庫管理業務が煩雑になっている状況で製品を導入しても効果を得ることは難しいです。
導入する前に業務内容を整理し、在庫管理システムをうまく運用できる体制づくりが重要です。
まとめ
今回は、おすすめの在庫管理システムの紹介、導入する際の選び方やメリットなどを紹介しました。
在庫管理システムは、作業の効率化だけでなく、コスト削減などのメリットを得られるツールです。
現状の在庫管理に課題を感じている方は、無料で使える在庫管理システムから導入してみてはいかがでしょうか。