「業務をもっと効率化したい」「社内での情報共有をスムーズにおこなえるようにしたい」といったニーズに対し、販売管理システムを導入するという方法があります。
では、販売管理システムにはどのような機能をもつものがあるのか、おすすめのサービスと特徴、また自社に最適なものを選ぶ方法などまとめて解説いたします。
販売管理システムとは?
販売管理システムとは、企業が発注を受け、商品を納品するまでの期間においてその商品や金銭の流れを適切に管理、コントロールする機能を搭載したシステムです。
具体的には、商品に関してだと受注・出荷・発注・仕入・在庫、金銭に関しては見積もり・売上・請求・入金・支払、といった部分の管理をおこないます。
おすすめの販売管理システム5選
では早速、機能が充実していて使いやすい、おすすめの販売管理システム5種類と、その特徴についてご紹介していきます。
アラジンオフィス
導入実績5000社、「現場目線」でつくられた販売管理・在庫管理のパッケージソフトです。導入社数が多いからこそ、多様な業種・業態に柔軟にマッチすることを謳っています。
ネットショップを複数出店している場合も管理しやすい一元管理ASPや、実店舗とECサイト両方を所有する場合の顧客一元管理システムなど、幅広いソリューションが用意されています。
特徴
- Webとリアル全領域をカバーする独自のソリューション
- 各業種に特化した専属チームがありサポートも万全
- ハンディターミナル・バーコードとも連携できる
- 複数ネットショップも一元管理が可能
- サーバー構築不要なクラウド版も提案可能
楽楽販売
エクセルでの管理業務を効率化してくれる販売管理システムです。リアルタイムに情報共有できるのはもちろん、自社専用にカスタマイズでき、ルーチンワーク自動化も可能です。
楽楽販売の導入効果としては、販売管理の業務にかかる時間を平均200時間、コストは平均636万円ほど減らせるといったデータもあり、手間やコストを大幅削減できます。
特徴
- 無料トライアルあり
- 楽楽販売とエクセルのデータを双方で入力、出力可能
- 権限制御、アクセス制御もできる
- MailDealerやクラウドサイン、SMSサービスと連携可能
- 電話、メールでのサポートのほか、セミナーやFAQサイトでのサポートあり
楽商
導入企業の要望に応じてカスタマイズできる、販売管理・在庫管理パッケージソフトです。各種ビジネスを熟知した営業とSEが要件定義するため、最適なシステムが完成します。
豊富なオプションから必要なものを選んで追加できるほか、カスタマイズ依頼もでき、クラウド環境での運用にも対応可能であるなど、柔軟で拡張性も高いといえるでしょう。
特徴
- ビジネスを熟知した営業とSEが要件を理解して提案
- 豊富なオプションを追加可能
- クラウドでのサービス提供も可能
- 標準機能でビジネスとマッチしない場合、短納期、ローコストでカスタマイズ可能
- 専任SEによる運用サポート、専門チームによるハード面のサポートも万全。サポートメニューもカスタマイズできる
ExeQuint
個別企業ごとにカスタマイズできるため、多様なビジネスシーンにマッチする、低価格な販売管理ソフトです。
基本機能だけでも販売管理の業務を十分網羅できるほか、追加オプションもあり、加工管理機能や棚卸し、会計連携などの機能を付加できます。
特徴
- 訪問によるデモが利用できる
- システム管理者権限あり
- 導入にあたっての初期設定サービスあり
- 自分でカスタマイズしてオリジナルメニューも作成可能
- 見積書の作成、販売単価の自動算出や受注残照会などの作業をボタン1つで実行可能
弥生販売
会計ソフト「弥生会計」でも知られる弥生シリーズの販売管理システムです。それゆえに各種弥生シリーズはもちろん、エクセルや確定申告e-Taxモジュールとも連携できます。
サポートは電話とメールのほか、有料で最新のプログラムの無償提供や業務相談など、手厚いサポートを受けられる「あんしん保守サポート」サービスもあります。
特徴
- 店頭デモや導入前の無料相談、無料体験セミナーあり
- 「あんしん保守サポート」は最大15ヶ月無料
- 各種弥生シリーズと連携できる
- 返品フリーサービスあり
- サポートは電話とメールで対応
販売管理システムの選び方
多くの販売管理システムのなかで自社に最適なものはどれなのか、選び方のポイントについて解説いたします。
業種・業態に合っているか
販売管理システムは、あらゆる業種・業態に対応できるように設計されたパッケージ製品が大半で、なかには必要な機能だけに絞り込めるもの、カスタマイズできるものもあります。
システムの導入には機能が充実していることも重要ですが、使わないものまで必要以上に機能が多いと、ムダだったり使いにくくなったりしてしまう可能性があります。
自社の業種・業態に必要な機能があるのか、どのような機能があるとよいのかを検討し、それに合った製品を選ぶとよいでしょう。
パッケージ製品のほかに、たとえば食品業界など特定の業種に特化した専門的な製品もあるため、求めている機能がないようなら、こちらを利用するのもおすすめです。
自社の規模に合っているか
大企業だと自社に最適な機能を多数搭載したシステムを一から構築することも可能でしょう。しかし、それには膨大な時間とコストがかかります。
自社でシステムを導入するとして、あまり利用する人数が多くない、利用頻度も高くないと思われるのに、大きなコストを掛けすぎるのはもったいないです。
導入する場合の利用頻度や利用する従業員数など、自社の規模に適した製品を選ぶことをおすすめします。
外部システムと連携可能か
販売管理システムは売上・売掛、請求管理機能などが搭載されていますが、実際の金銭の管理は会計ソフトを利用している企業様さまも多いことでしょう。
このような既存のツールや外部システムとも連携できる製品だとスムーズに、これまでどおりの使い勝手を引き継いでの導入が可能です。
サポート体制は整っているか
新しいシステムを導入するとなると、導入に際してや操作に関して不明点が生じることはあります。このような場合もサポートしてくれるサービスがあると安心です。
システムがうまく扱えなかったり、エラーが生じたりすると、その間の機会損失や重大なミスにつながりかねません。
導入を検討している製品のサポート体制について、つぎのようなことを確認しておくとよいでしょう。
- 24時間、休日も対応可能か
- 問い合わせ方法(電話かメールか)
- 緊急時に出張してくれるか など
販売管理システムを導入するメリット
販売管理システムを導入すると、業務上どのようなメリットがあるのかもご紹介していきます。
業務の効率化
販売管理業務は商品に関してだけでも受注から出荷、発注や仕入れなどを管理する必要があり、さらに見積もりや売上、支払いといった金銭面での管理など多岐にわたります。
販売管理システムは、これらの業務を効率化することを目的とした製品のため、導入することで従業員の負担が軽減され、効率的に業務をおこなえるようになります。
人為的なミスの防止
販売管理業務は商品や金銭に関してなど多岐にわたり、非常に煩雑なため、管理責任者のみが手順や管理内容を理解できる仕組みになっている場合も多いです。
煩雑な業務を人だけでおこなうとヒューマンエラーも生じますし、とくに管理者のみが内容を理解している属人化した仕組みだと、ほかの従業員もミスを起こしやすくなります。
販売管理システムであれば、これらの業務を一括管理できるうえ、人力での作業も減らせるため、ミスを事前に防ぐ効果を期待できます。
情報の共有
人力だけで作業をしていると、複数の従業員に共有するには時間や手間がかかりますし、共有漏れが生じる可能性もあります。
販売管理システムでは、システムを操作すれば社内の誰でもすぐ現在の状況を確認できるため、業務全体のデータを全社に共有するのも非常にスムーズです。
経営状況の可視化
販売管理システムは、前述のように業務全体のデータを全社に共有できるほか、経営に必要な情報も可視化され、いつでも確認可能です。
全社の売上や債務状況といった最新の経営状況のデータをリアルタイムに確認できるため、スピーディな経営判断に役立ちます。
販売管理システムのデメリット
反対に、販売管理システムのデメリットといえる部分についてもご紹介いたします。
導入から運用までに時間がかかる
システムによっては1から自社用に開発する必要があるものや、システムの作動に専用のソフトウェアなどが必要な場合もあります。
また、導入しても利用する従業員が操作に慣れるまでにも時間がかかるため、利用開始してすぐ使える、というものではありません。
導入をスムーズにしたい場合、アカウントの作成だけで利用できるクラウド型の製品を利用するとよいでしょう。
自社にマッチしないシステムでは成果は出ない
機能の充実した販売管理システムであっても、自社の規模や状況、解決したい課題とマッチしない製品を導入してしまうと、その恩恵をあまり受けられません。
前述しましたが、機能の多さだけで製品を選ぶのではなく、解決したい課題を洗い出し、それを解決するのはどのような製品なのか、比較検討することが重要です。
まとめ
今回は、おすすめの販売管理システムについて紹介しました。
販売管理システムを使いこなすには、自社の規模や使用しているツールなど、その状況に適した、サポートの手厚いものを選ぶのがおすすめです。
選び方の項で解説したポイントを参考に、比較検討してみてください。