代金回収や支払状況の把握など債権管理はミスが許されない作業のため、時間と手間をかけて行っていると思います。
その時間と手間を少しでも減らし、効率よく管理するのにおすすめなのが、債権管理システムです。
今回は、債権管理システムの概要とおすすめ5選、さらに導入メリットや注意点についてご紹介します。
債権管理システムの概要
債権管理システムとはどのようなシステムなのか、どんな機能を備えているのかについて解説します。
債権管理システムとは
債権管理は「売掛金を管理する業務」のことを指します。業務内容は多岐にわたりますが、目的は売掛金を漏れなく期日までに回収することです。
債権管理システムは、これらの業務を効率よくするためのシステムです。売掛金の滞留状況、残高などの情報を一括管理することができます。
債権管理システムの主な機能
債権管理システムには主に次のような機能があります。
売掛金管理・入金消込機能
債権管理システムには、売掛金と入金を紐づける機能があります。入金が行われた際に、取引先ごとの売掛金の一覧から、一致するものを選択し消込を行えるのです。
銀行のFBデータと連動し、自動的にマッチングさせて消込を行うシステムもあります。この機能では、取引先ごとの売掛金の滞留状況を把握できます。
受取手形の管理
債権回収の形式は売掛金だけでなく、受取手形もあります。債権管理システムは、受取手形の情報を入力することができ、不渡りによる未回収を防ぐことができます。
受取手形の受領から取引依頼や裏書、債権譲渡といった様々な顛末、手形の決済までの一元管理が可能です。
債権回収のサポート
キャッシュフローを滞らせないためには、債権回収を漏れなく、期限内に回収する必要があります。
債権管理システムには、支払期限を過ぎた債権を担当者に注意喚起する機能が付いています。このサポート機能により、回収期限を見逃すことなくスムーズに対処することが可能です。
債務管理機能
債務管理機能は、買掛金や未払金を管理、長期債務の管理や返済シミュレーションが可能です。
買掛金や未払金を管理することで、会社が行った支払いに応じて仕訳の消込を行います。また、長期債務の残高や支払期日などを設定し、将来にわたる支払額を表示することができます。
債権管理システムおすすめ5選
おすすめの債権管理システムを5つご紹介します。
ZAC
ZACは、案件・契約・プロジェクト単位で業務進行する業種にぴったりのクラウド型ERP(基幹業務システム)です。ベンチャーから上場企業・大手企業まで、プロジェクト型ビジネスの成長企業に選ばれおり、導入社数750社の実績があります。
プロジェクト情報を一元化するプラットフォームとして、正確かつリアルタイムな進捗管理・タスク管理・コスト管理を実現する機能が備えられています。通常のプロジェクト管理ツールとは異なり、プロジェクトデータと会計データの連携が可能です。
特徴
- プロジェクト別の収支を一目で確認できる
- 受注確度別の案件管理や未来の売上利益を予測
- システム統合による業務効率化を実現
- ログの自動保存による証跡管理で内部統制の強化
V-ONE クラウド
V-ONE クラウドは、月末に集中しがちな入金消込を自動化し、Excelなどの手作業を大幅に削減できます。社員数名~大企業まで500社以上で導入されています。
機械学習により、異なる名義での振込やおまとめ入金、振込手数料も高精度の自動照合が可能です。さらに、複数の金融機関/口座の取引明細を自動取得でき、接続可能金融機関数は3,000サービス以上!
特徴
- 消込作業を大幅に削減!機械学習による高い照合率
- 滞留状況の可視化で債権管理を強化
- 入金データを自動取得
- 請求フローや会計システムは変えずに利用可能
SMILE V
SMILE V は、約40年の歴史を持つ基幹業務システムSMILE(スマイル)の最新版です。7年連続で中堅・中小企業向けERPライセンス売上高シェアNo.1を獲得しています。
作業を自動化するRPA機能を備えており、オフィス業務を効率化できます。また、パッケージ標準ではない機能を追加でき、独自のシステム構築が可能です。
特徴
- RPA 機能で定型業務を自動化できる
- 独自のシステム構築ができる
- 顔認証でログオンできる
OBIC7
OBIC7は1997年に発売されて以来、累計20,000社を超える企業に導入されている統合業務ソフトウェアです。ERP主要ベンダーにおけるERP累計導入社数シェア18年連続No.1の実績があります。
会計を中心とする基幹システムと、豊富な業種・業務向けソリューションとの連携により、業務統合と効率化を実現します。
特徴
- 基本機能を情報基盤上で一元管理
- 企業に最適な業務統合と効率化を実現
- クラウドでの導入が可能
GLOVIA きらら
GLOVIA きららは、販売・会計・人事給与3つの業務をラインナップしたクラウド型統合基幹業務アプリケーションです。中堅市場の導入社数シェアでNo.1を獲得しています。
業務に合わせて必要な機能を選べるため、低コストで自社にマッチしたシステムを構築できます。また、サポート体制が整っているので、疑問や分からないことがあれば解決に導いてくれます。
特徴
- 業務に合わせて使いたい機能が選べる
- ボタンクリックのみでシームレスな連携を実現
- 業務・システムのプロが徹底サポート
債権管理システムの導入メリット
債権管理システムを導入することで得られるメリットを紹介します。
債権回収率の向上
債権管理システムは、支払の遅延状況の表示や請求書など債権回収に必要な書類を作成できます。このような機能が搭載されているので、債権回収の業務の効率化が可能です。
そのため、未入金や入金の遅延を減らすことに繋がり、債権を確実に回収することができます。
債権管理の一括化
債権管理を各支店で行っている場合、支店ごとに機能が分散し非効率な管理になるという課題があります。
債権管理システムであれば、各支店のデータの一括化が容易です。各支店の入出金は、本社のデータに即時反映されます。
そのため、支店ごとに管理業務の部署を設置しなくても、本社で全体の管理を効率よく行えます。
ミスの減少
債権管理は入金日や金額など数字のチェックが多く、手作業で行うと入力ミスや漏れが発生することがあります。
債権管理システムを導入すれば、計算や集計などは自動化でき、ヒューマンエラーを防ぐことができます。また自動化することで、確認の手間が省け、担当者の業務負担の削減が可能です。
債権管理システムを導入するときの注意点
ここでは債権管理システムを導入するときの注意点を紹介します。
必要な機能の選定
債権管理システムは債権を管理するだけでなく、販売管理や購買管理、経費精算など、様々な機能を持っています。
そこで重要なのが導入する部署で必要な機能を選定することです。導入部署が抱えている課題は何か、社内でしっかり話し合い、必要な機能を選定しましょう。
使用する担当者を想定しておく
債権管理システムは、導入する部門や使う目的、使用する担当者を想定しておく必要があります。
導入される部門は経理と営業が多いのですが、それぞれスキルや把握したい内容に違いがあるので、システムに求める機能が異なります。
そのため導入する際は、使用する担当者の部門やスキルなどを想定しておきましょう。
他のシステムと連携できるか
債権管理システムは、販売管理システムや会計システムに連携できる製品があり、それぞれ特徴は異なります。
すでに利用中の会計システムがある場合は、連携させることは可能なのか確認しておきます。利用しているシステムを確認し、どのような取引で債権管理業務を行うのかを洗い出しておきましょう。
まとめ
債権管理システムは、債権の一括管理や回収率の向上など業務を効率化することができます。導入する際は、機能だけでなく既存のシステムとの連携が可能なのかも確認しておくと良いでしょう。
債権管理に関する課題や解決したいことを整理し、自社に合った債権管理システムを導入してみてはいかがでしょうか。