改善策や問題の解決策を考えたなら、次は実践です。
しかし、いざ始めようとしても何から始めればいいのかと悩んでしまったり、なかなか動き出せないということもあるでしょう。自分やチームに合った方法を考えてみましょう。
やりやすいところから始める
多くの改善策の中には、業務量や内容によって「わかりやすいもの」「やりやすいもの」が存在しているでしょう。
最初から難しいものに手を付けてしまうと、つまづいて途中で挫折したり、モチベーションも下がってしまうので、効率が悪くなってしまうことが考えられます。
どんな業務でも「やりやすいところ」から始めると、パーターンやコツを掴み、先の見通しが明るくなります。最初に弾みがつくと、チーム全体のモチベーションも効率も上がっていくでしょう。
やる気が出るところから始める
人には得手不得手があります。
苦手意識を持つ仕事に対しては、モチベーションも下がり、継続意欲も生産性も下がってしまうでしょう。
逆に、得意な仕事・やりたい仕事をしているときは、3~5倍も生産性が上がるといわれています。
弾みをつけるためにも、各々が正直にやる気になれるものをチーム内で共有し、取り組む優先順位を決めていくのも方法の一つです。
チャレンジする
上の2つに反して、面倒なことからチャレンジしていくという考え方もあります。
- チームメンバーにチャレンジ精神がある。
- 高い目標を掲げてメンバーのステップアップを目指す。
- たくさんの課題に向き合うことで、経験値を高めたい。
そんなチームは、あえて面倒・難しいものにチャレンジすることで、たくさんの学びを得ることもできます。そして、その後の大きな改善や改革のためのノウハウを得ることで、チームにとって大きな弾みがつくことでしょう。
期限を決める
新しいことをするときは「まず3か月やってみる」
この3か月は、効果の測定をしてチームで共有し、振り替えることで継続するかしないかを決める期間です。
期限を決めて何を測定するかを定義し、その期間で測定したものを共有・振り返りをして、判断を下す。成果が出ないものを継続させていても生産性は上がりません。会社やチームに合わないと感じたら、やり方を変えたり、思い切ってやめることも大切です。やめる基準もチーム内で合意させておくことが重要です。
キャッチコピーを付ける
キャッチコピーは、目指す方向性を関係者に浸透させる効果があります。
わかりやすいキャッチコピーは、多種多様な関係者を同じ方向へ導き、改善や改革の意識付けと周知、定着へと促すことができます。覚えやすく口ずさみやすい、楽しいキャッチコピーを考える心の余裕は、改善の道を明るく照らしてくれるでしょう。
地味な仕事こそ実行力の根幹
どんな職種にも目立たない仕事、面白くない仕事は存在します。しかし、それを放っておくことはできません。誰かがやらなくてはならないのです。
地味な管理業務・調整業務などは、誰もやりたがらなかったり、見過ごされてしまったりすることもあります。その結果、活動のバランスが崩れてうまくいかないことがあったり、推進者に依存して改善改革の属人化となってしまうのです。
地味な仕事をきっちりとやってくれる人がいるからこそ、推進者が思い切ってチャレンジすることができるのです。
地味な仕事を評価し、それに関わる人を評価しましょう。
地味ではあるが重要な仕事。そこに光を当てることは、改善の実行力を高めるために必要なことなのです。
個々を生かして生産性を上げる
仕事のやり方一つにしても千差万別。
朝早い時間に仕事の効率が上がる人、自宅で作業する方が捗る人、仲間が周囲にいたほうが集中できる人など、その人なりのベストな働き方があります。テレワークにも向き不向きがありますから、強制ではなく選択肢の一つとしておくことがポイントです。
それぞれが、最も生産性の高いやり方で仕事をすることで、チーム力が最大化されるのです。
その人らしさ、そのチームらしさ、その会社らしさ、その職種らしさ。「らしさ」を大切にして働き方を主体的に考えてみましょう。