LINE公式アカウントは、企業や店舗が顧客とのコミュニケーションを図り、マーケティング活動をおこなえるツールです。
それだけでも便利ですが、L Message(エルメ)などのツールと連携すると、機能が大幅に拡張され、より効率的かつ効果的に顧客管理や販促活動を実施できます。
では、LINE公式アカウント単体の利用と、L Messageを連携した場合とでは、具体的になにができるようになり、どう変わるのでしょうか。
この記事では、L Messageの基本的な概要からLINE公式アカウントとの違い、実際に利用する際の注意点などを詳しく解説します。
L Message(エルメ)とは
L Message(エルメ)は、LINEを利用したマーケティングツールのひとつで、企業や店舗が顧客とのよりパーソナライズされたコミュニケーションを実現するために設計されたサービスです。
L Messageの最大の特徴は、LINE公式アカウントを基盤にしながら、より高度なセグメント配信や自動化機能、効果測定ツールを備えている点です。
これにより、ユーザーの属性や行動に基づいたターゲティングが可能になり、顧客一人ひとりに最適化されたメッセージを送信できるため、マーケティングの精度を高めることができます。
また、L Messageは、単なるメッセージ送信ツールに留まらず、リッチメニューやLINEの機能を活用したキャンペーン運営、顧客との長期的な関係構築を支援する総合的なマーケティングソリューションでもあります。
これにより、LINEを利用したコミュニケーションがより戦略的かつ効果的に行えるようになり、特にリピーター獲得やファンの育成を目指す企業にとって強力な武器となるでしょう。
L Messageの料金プラン
L Messageの料金プランは、利用規模や機能に応じて複数のプランが用意されています。
基本的には、メッセージの配信件数や利用する機能に応じて料金が変動する従量課金制が採用されており、企業のニーズや予算に合わせて柔軟に選択できます。
フリープラン | スタンダード | プロプラン | |
初期費用 | 0円 | ||
月額(税込) | 0円 | 10,780円 | 33,000円 |
月間配信数 | 1,000通 | 制限なし | |
チャット履歴閲覧・ 検索期間 | 180日間 | 制限なし | |
総友だち数上限 | 5万人 | 10万人 |
プランによって利用できる機能の範囲やカスタマーサポートの手厚さなどが異なるため、自社の目的に合わせたプランを検討することが重要です。
料金プランは企業の規模や成長に応じてアップグレードすることができるため、まずフリープランを利用して、友だちの数が増えたら徐々に拡大していく戦略も有効です。
L Message(エルメ)とLINE公式アカウントの違い
では、LINE公式アカウント単体を利用する場合と、L Messageとの違いについて、機能面での違いを詳しく解説します。
カレンダー予約機能
L Messageでは、予約受付業務を効率化・自動化できる「カレンダー予約機能」が提供されています。
これにより、顧客はLINEを通じて空き状況を確認しながら、スムーズに予約を完了することが可能です。美容院やレストラン、クリニックなどの業種でとくに有効です。
一方、LINE公式アカウントではこの機能が標準で提供されていないため、別途外部の予約システムを連携させる必要があります。
決済機能
L Messageでは、LINE Payなどの決済機能を統合して、LINE上での支払いを可能にすることができます。
これにより、予約から決済までを一貫してLINE内で完結させることができ、顧客の利便性を高め、ビジネスの売上向上にもつながります。
LINE公式アカウントでもLINE Payの利用は可能ですが、L Messageの方がスムーズな連携が可能であり、特にECサイトやオンラインサービスを運営している企業にはメリットが大きいです。
属性を細かく設定したメッセージ配信
L Messageの強力な特徴のひとつに、顧客の細かい属性をもとにしたセグメント配信機能があります。
年齢、性別、地域、購買履歴、過去の行動データなどを詳細に分析し、最適なタイミングで適切なメッセージを送ることができます。これにより、顧客ごとにパーソナライズされたマーケティングを実現。
LINE公式アカウントでもある程度の属性を利用した配信はできますが、L Messageの方がより細かく設定でき、効果的なターゲティングが可能です。
流入経路の分析
L Messageは、顧客がどの経路でLINEに流入してきたのかを詳細に分析できる機能も備えています。
QRコードやURLからの流入、広告キャンペーンを経由した流入など、複数のチャネルを分析することで、マーケティング施策の効果を高精度で評価できます。
LINE公式アカウントにも流入経路を確認する機能はありますが、L Messageではより詳細なデータ解析が可能です。
ユーザー情報の把握
L Messageでは、ユーザーの行動履歴や購買履歴をはじめとする詳細なデータを蓄積し、それに基づいたマーケティング施策を展開できます。これにより、リピーターの増加や長期的な顧客との関係構築が容易になります。
LINE公式アカウントでもユーザーデータを把握できますが、L Messageの方がより細かいデータを扱えるため、マーケティングの精度が高まります。
リッチメニュー設定の自由度
L Messageでは、リッチメニューのカスタマイズがより柔軟におこなえます。
商品紹介、予約ページ、クーポン発行など、多様なコンテンツをリッチメニューに組み込むことができ、ユーザー体験を最適化します。
LINE公式アカウントでもリッチメニューは利用可能ですが、L Messageはカスタマイズの自由度が高く、よりビジネスのニーズに合わせたメニュー設定が可能です。
L Message(エルメ)の注意点
L Messageは非常に便利なマーケティングツールですが、利用にあたってはいくつかの注意点があります。導入前に把握しておいてください。
LINE公式アカウントの料金は別途支払いが必要
L Messageは、LINE公式アカウントを基盤にしているため、L Messageを利用するには、まずLINE公式アカウントを開設し、その運用コストが別途必要です。
LINE公式アカウントにはフリープランから有料プランまで複数の料金プランが用意されていますが、メッセージ配信数や機能に応じた月額費用が発生します。
つまり、L Messageの料金とは別に、LINE公式アカウントの利用料を支払う必要があるため、全体的なコスト構造をしっかりと把握しておくことが重要です。
有料プランからフリープランへの変更はできない
L Messageの有料プランを一度契約した場合、フリープランへのダウングレードはできない点にも注意が必要です。
L Messageを導入する際は、契約するプランの内容をしっかり確認し、今後の運用を見据えて適切なプランを選ぶことが求められます。
運用を始めてからコストがかかりすぎると感じても、フリープランに切り替えられないため、まずフリープランを利用してから必要な場合にアップグレードを検討するとよいでしょう。
まとめ
L Message(エルメ)は、LINE公式アカウントをベースにした高度なマーケティングツールであり、予約機能や決済機能、詳細なターゲティングなど、多くのビジネスに役立つ機能を提供します。
また、顧客との効果的なコミュニケーションを通じて、ビジネス成長を支援する強力なツールとして注目されています。
しかし、LINE公式アカウントの利用料が別途かかることや、有料プランからフリープランへの変更ができない点など、注意すべき点も存在します。
導入を検討する際には、これらの特徴や注意点をしっかり理解し、自社に最適なプランを選ぶことが成功の鍵となるでしょう。