この記事の結論
相続人の確定と登記可否の判断、依頼者との面談、戸籍現物の突き合わせは、これまでどおり司法書士が自分で引き受ける工程です。
一方で、必要書類の案内文の作成、到着チェックと督促、戸籍から読み取った内容の整理、法定相続情報一覧図のドラフト、依頼者への進捗連絡は、AIとツールに寄せられます。
相続登記を「7つの工程」に割り、工程ごとにAI・ツール・司法書士のどれが担当するかを先に決めてしまうのが、いちばん手戻りの少ないやり方です。
効率化の効果は「作業時間が何分減ったか」ではなく、「補正と作り直しが何件減ったか」で測ってください。
相続登記の効率化は「工程を分ける」ところから始まる
「相続登記にAIを使うと速くなりますか」という質問を、司法書士事務所の所長からよくいただきます。この質問に一言で答えると噛み合いません。相続登記という言葉が指しているものが、依頼者から見た「登記を1件やる」という単位と、事務所の中で実際に発生している十数個の作業の集合とで、まったく違うからです。
私はITコーディネータとして士業事務所のIT導入と補助金申請を支援しています。その立場から見ると、相続登記の時間を押し上げているのは、登記申請書を作る作業そのものではありません。申請書を作れる状態にたどり着くまでの、書類の依頼・催促・到着確認・読み取り・整理という往復の連続です。ここに手を入れないまま「AIで効率化」と言っても、効果は感じられません。
「AIで相続登記が速くなる」という言い方が現場で噛み合わない理由
相続登記の中には、法律判断そのものと、判断の材料をそろえる事務作業が混ざっています。前者は代替できませんし、代替してはいけません。数次相続が絡む案件で誰が相続人になるか、遺産分割協議に参加できない相続人がいないか、被相続人の登記記録上の住所と最後の住所がつながるか。これらは司法書士が責任を負う判断であって、AIに答えを出させて採用する対象ではありません。
ところが後者、つまり「依頼者にどの市区町村へ何を請求してもらうかを説明する文書を作る」「届いた戸籍の記載事項を一覧に落とす」「まだ届いていない書類を数える」といった作業は、判断ではなく整理です。整理はAIとツールが得意な領域で、しかも一件あたりの分量が大きい。相続登記の効率化が成立するかどうかは、この二つを事務所の中できれいに切り分けられるかにかかっています。
効率化の対象は登記そのものではなく、登記の手前の事務
一般的な相続登記案件で、受任から完了報告までにかかる期間は、戸籍がそろっている案件で2週間から1か月、被相続人が転籍を繰り返している案件や相続人が多い案件では2か月から半年に及ぶこともあります。この期間の大半は、司法書士が作業している時間ではなく、書類が郵送されているか、依頼者が動くのを待っている時間です。
待ち時間そのものは短縮できません。しかし、待ち時間の管理コストは減らせます。どの案件のどの書類が、いつ依頼し、今どの状態にあるか。これを記憶と付箋で管理している事務所と、一覧で見えている事務所とでは、件数が増えたときの耐久力がまったく違います。相続登記の効率化とは、実務上ほぼ「待ちの管理を人の頭から外すこと」です。

相続登記義務化のあと、事務所の中で実際に増えた仕事
2024年4月1日の相続登記の申請義務化以降、相続登記の相談件数が増えたという話は各地で聞きます。ただ、事務所の負担が増えた理由は件数そのものだけではありません。相談の中身が変わったことのほうが、現場では効いています。
増えたのは件数だけでなく「一件あたりの手戻り」
義務化前の相談は、売却や融資という予定があって期日が決まっているものが中心でした。依頼者側にも動く理由があるので、書類の準備が早く進みます。義務化後に増えたのは「役所から案内が来た」「兄弟に言われた」という動機の相談です。急ぐ理由が本人の中にないので、依頼者側の作業が止まりやすい。
結果として、受任はしたが半年動かない案件、印鑑証明書の有効期限が切れて取り直しになる案件、途中で相続人の一人と連絡が取れなくなる案件が積み上がります。事務所の中で増えたのは「作業」ではなく「宙に浮いた案件の管理」です。ここを人の記憶で持とうとすると、所長と特定の補助者にだけ負荷が集中します。
2027年3月末という期限が生む駆け込みの形
義務化の施行前に発生していた相続についても申請義務の対象となり、その申請期限が2027年3月末とされています。この日付が近づくにつれ、相談は増える方向に動くと見ておくのが自然です。しかも、義務化前に発生した相続ということは、相続開始から年数が経っている案件が多いということでもあります。
年数が経った案件は、戸籍の通数が多く、相続人が代替わりして数次相続になり、遠方や疎遠な相続人が混ざります。つまり、これから増える案件は「一件あたりが重い案件」に寄る可能性が高い。今のうちに手前の事務を軽くしておかないと、重い案件が集中したときに事務所の処理能力が先に頭打ちになります。
相続登記を7つの工程に分解する
効率化の議論を具体的にするために、相続登記を7つの工程に割ります。事務所によって呼び方や区切りは違うと思いますが、どの事務所でもこの粒度まで割れば、担当を決められるようになります。逆に「相続登記」という1つの塊のままでは、何をAIに渡すかを決められません。
工程1 受任・初回面談
相談者から事情を聞き、被相続人と不動産を特定し、相続人の概要を把握して、見積と委任状を取り交わす工程です。ここで確認するのは、被相続人の死亡日、最後の住所、不動産の所在(固定資産税の納税通知書や権利証で確認)、相続人の人数と続柄、遺言の有無、遺産分割の話し合いが済んでいるか、相続人の中に未成年者・認知症の方・行方不明の方がいないか。
この工程は司法書士が自分で行う工程です。ただし、面談で聞くべき項目を事前にヒアリングシートとして依頼者に埋めてもらう部分と、面談後に聞き取り内容を案件記録に落とす部分は機械化できます。特に後者は、面談中のメモを整った案件メモに整形する作業なので、生成AIの得意分野です。
工程2 必要書類の依頼と収集計画
依頼者に取得してもらう書類(相続人の印鑑証明書、住民票、固定資産評価証明書など)と、事務所が職務上請求で取得する書類(被相続人の出生から死亡までの戸籍・除籍・改製原戸籍、相続人の戸籍など)を仕分けし、どちらが何をいつまでに用意するかを決める工程です。
ここで作る「必要書類の案内文」は、案件ごとに中身が変わるのに構成は毎回同じという、典型的な機械化対象です。被相続人の本籍地の変遷、相続人の人数と居住地、不動産の所在地から、請求先と通数を組み立てて、依頼者が読んで動ける文章にする。この組み立てをAIに下書きさせ、司法書士が請求先の妥当性だけ確認する形にすると、案内文の作成時間はかなり圧縮できます。
工程3 戸籍・除籍の収集と読解
職務上請求書を作成して郵送し、返送された戸籍を確認し、前の戸籍へさかのぼり、出生までつながったかを判定する工程です。相続登記の中でもっとも時間を食う工程で、通数が多い案件では十数通から数十通になります。2024年3月から広域交付の運用も始まっていますが、対象外となる場合もあり、郵送請求が消えたわけではありません。
この工程には、機械化できる部分と、できない部分がはっきり分かれています。届いた戸籍を1通ずつ「本籍・筆頭者・編製日・消除日・記載された人物・その身分事項」という項目に落として一覧化する作業は、整理なので機械に寄せられます。一方、その一覧を見て「出生までつながっているか」「この記載は何を意味するか」を判定するのは司法書士の仕事です。
工程4 相続人の確定と登記可否の判断
収集した戸籍から法定相続人を確定し、相続関係説明図を組み、そのうえで登記が可能かを判断する工程です。数次相続・代襲相続・養子縁組・認知・相続放棄・廃除といった要素が絡むと、判断は一気に難しくなります。被相続人の登記記録上の住所と最後の住所がつながらない場合の取り扱いも、ここで検討します。
この工程は、7工程の中でもっとも機械化してはいけない工程です。AIに相続関係を推論させて、その結果を検算せずに使うと、間違いに気づけません。相続関係説明図の清書や、確定後の情報を各書類に転記する部分は機械に渡せますが、確定という行為そのものは人が持ちます。
工程5 遺産分割協議書・法定相続情報一覧図の作成
確定した相続関係をもとに、遺産分割協議書と法定相続情報一覧図(および申出書)を作成する工程です。どちらも書式が定まっていて、入れるべき情報の種類が決まっています。つまり、確定済みの情報を決まった型に流し込む作業であり、AIによる下書きが効きます。
ただし、不動産の表示は登記事項証明書の記載どおりでなければならず、一字一句の正確さが要求されます。ここは生成AIに書かせてはいけない部分で、登記情報から機械的に転記する仕組み(コピー&ペーストか、案件管理ツールの差し込み)に固定します。生成AIが得意なのは文章構成であって、正確な転記ではない、という切り分けです。
工程6 登記申請と補正対応
申請書を作成し、オンライン申請または書面申請で提出し、登録免許税を納付し、法務局からの補正連絡に対応する工程です。申請ソフトの領域なので、生成AIが入り込む余地はほとんどありません。むしろここで大事なのは、申請前チェックリストをツール側に固定して、毎回同じ順序で確認することです。
補正の連絡が来たときの対応も司法書士の仕事ですが、補正が起きた理由を案件記録に残し、事務所として同じ補正を繰り返さない形にする部分は仕組みの話です。補正の記録が蓄積されると、それ自体が事務所のチェックリストの改訂材料になります。
工程7 完了報告と書類の引渡し
登記完了後、登記識別情報通知や登記完了証、預かった書類を依頼者に返却し、完了報告書と請求書を作成する工程です。ここは判断がほとんどなく、書式が毎回同じで、しかも「案件の最後」なので後回しにされやすい。結果として、完了しているのに報告が出ていない案件が事務所に滞留します。
効率化を始めるとき、私が最初に手を付けることをおすすめするのはこの工程7です。判断が入らないので事故が起きにくく、依頼者からの評価に直結し、しかも所長の細切れ時間を最も食っているからです。効果が見えると事務所の中で次の話が進めやすくなる、という副次的な効果もあります。
| 工程 | 主な作業 | 時間の性質 | 詰まりやすい点 |
|---|---|---|---|
| 1 受任・初回面談 | 事情聴取/不動産と相続人の特定/見積・委任状 | 司法書士の実作業(60〜90分) | 聞き漏らしが後工程の手戻りになる |
| 2 書類依頼と収集計画 | 依頼者取得分と事務所取得分の仕分け/案内文送付 | 作成30分+依頼者の待ち(数日〜数週間) | 案内が分かりにくく依頼者が動けない |
| 3 戸籍・除籍の収集と読解 | 職務上請求/到着確認/記載事項の整理/さかのぼり | 郵送待ちが支配的(2週間〜2か月) | 除籍の欠落・旧字の読み違い・請求先の取り違え |
| 4 相続人の確定と登記可否判断 | 相続関係説明図の作成/数次・代襲・放棄の検討 | 司法書士の実作業(30分〜数時間) | 判断の誤りは全工程のやり直しに直結 |
| 5 協議書・法定相続情報一覧図の作成 | 協議書ドラフト/一覧図・申出書の作成/押印回収 | 作成は短時間、押印回収が長い(1週間〜1か月) | 不動産表示の転記ミス/様式不備での差し戻し |
| 6 登記申請と補正対応 | 申請書作成/オンライン申請/納付/補正 | 申請自体は短時間、完了まで1〜2週間 | 添付書類の不足・原本還付の付け忘れ |
| 7 完了報告と引渡し | 識別情報等の返却/完了報告書/請求 | 1件30〜60分だが後回しになりやすい | 報告が遅れ、事務所の印象と入金が遅れる |
工程別判断表|AIに任せる・ツールで固定する・司法書士が自らやる
ここがこの記事の中心です。7つの工程を、3つの受け皿に割り当てます。この表を印刷して事務所の壁に貼り、補助者と共有できる状態にすることが、実務上のゴールだと思ってください。
3つの受け皿の定義をそろえる
「AIに任せる」とは、生成AIに下書きや整理をさせ、人が必ず確認してから使う作業を指します。出力が毎回同じとは限らないので、確認が前提です。「ツールで固定する」とは、案件管理ツールや申請ソフト、定型文の差し込み機能など、動作が決まっているものに手順を埋め込む作業を指します。こちらは出力が安定するかわりに、柔軟さがありません。
「司法書士が自らやる」とは、判断の責任が資格者にあり、他に振ると懲戒・賠償・信用の問題に直結する作業です。補助者に手伝わせる場合でも、最終的な確認は資格者が行うという意味で使っています。この3つの言葉の意味を事務所内でそろえておかないと、「AIに任せた」の指す範囲が人によってずれます。
| 工程 | AIに任せる(下書き・整理) | ツールで固定する(手順・記録) | 司法書士が自らやる(判断・責任) |
|---|---|---|---|
| 1 受任・初回面談 | 面談メモの整形/聞き取り内容の案件メモ化/不足確認事項の洗い出し | ヒアリング項目のフォーム化/見積書と委任状の雛形差し込み | 面談そのもの/本人確認/受任判断/利益相反の確認/見積の決定 |
| 2 書類依頼と収集計画 | 必要書類案内文の下書き/依頼者向けの言い換え/不足書類の督促文案 | 案件ごとの必要書類チェックリスト/依頼日と期限の記録 | 請求先・通数の妥当性確認/依頼者取得分と職務上請求分の線引き |
| 3 戸籍・除籍の収集と読解 | 戸籍の記載事項の一覧化/旧字と新字の対照メモ/つながりの疑問点の抽出 | 到着チェック表/未着分の自動リマインド/原本の保管場所の記録 | 戸籍現物の確認/出生までつながったかの判定/欠落時の告知書の要否判断 |
| 4 相続人の確定と登記可否判断 | (原則なし)確定後の説明図の清書と体裁調整のみ | 確定結果の案件台帳への登録/確認済みチェックの記録 | 法定相続人の確定/数次・代襲・放棄・養子縁組の評価/住所のつながりの判断/登記可否の決定 |
| 5 協議書・一覧図の作成 | 遺産分割協議書の文案作成/一覧図の構成案/依頼者向け説明文 | 不動産表示の登記情報からの転記/様式テンプレート/押印回収の進捗管理 | 協議書の内容確認/一覧図の記載の最終確認/申出書の添付書類判断 |
| 6 登記申請と補正対応 | (原則なし)補正内容の要約と記録整理のみ | 申請前チェックリスト/申請ソフトへの入力/納付と提出の記録 | 申請の実行/法務局とのやり取り/補正対応の判断 |
| 7 完了報告と引渡し | 完了報告書の文面作成/依頼者向けの今後の案内文 | 返却書類チェック表/請求書発行/完了フラグと入金消込 | 返却物の現物確認/識別情報の取り扱い説明 |
表の読み方|迷ったら「間違えたときに誰が損をするか」で分ける
新しい作業が出てきたときに、この表のどこに入れるか迷うことがあります。そのときの判断基準は「その作業を間違えたとき、誰がどれだけ損をするか」です。間違えても事務所内で気づいて直せるなら、AIに下書きさせてよい。間違えたら依頼者や法務局に出てしまい、取り返しがつかないなら、人が持つ。
もう一つの基準は「間違いに気づけるか」です。生成AIの出力でこわいのは、間違っているのに文章としては筋が通っている場合です。戸籍の記載事項の一覧化なら、原本と突き合わせれば誤りに気づけます。しかし相続関係の推論は、もっともらしい説明が付いてくるぶん、検算しないと誤りが見えません。気づけない作業は任せない、と覚えておけば大きく外しません。
工程3と工程5がAI活用の主戦場になる理由
表を見ると、AI側の記述が厚いのは工程3と工程5です。この2つは、扱う情報量が多く、出力の型が決まっていて、しかも最終確認が現実的に可能という条件がそろっています。工程3では戸籍の記載を一覧に落とす作業、工程5では協議書と一覧図の文案作成です。
逆に言えば、この2工程以外でAI導入の効果を期待しすぎないほうがよいということでもあります。工程1と工程4と工程6は、人の判断と外部とのやり取りが本体なので、AIが入る余地は限定的です。「全工程でAIを活用する」という掛け声より、「工程3と工程5に集中投下する」ほうが、結果として時間が浮きます。
工程4と工程6は当面ツールにも任せない
工程4の相続人確定と工程6の申請・補正対応は、ツール側にも寄せません。ツールで固定してよいのは「確定した結果の記録」と「確認したという事実の記録」までです。確定の行為そのものを自動化しようとすると、確認が形骸化します。チェックボックスが自動で入る仕組みは、チェックしない仕組みと同じです。
案件管理ツールを導入した事務所でよく起きるのが、入力項目を増やしすぎて誰も埋めなくなる現象です。工程4と工程6については、記録すべきは「誰が」「いつ」「何を見て」確認したかの3点で十分だと考えています。多くしすぎない。この節度が、続く仕組みと続かない仕組みを分けます。
| やってしまいがちな任せ方 | 起きること | 正しい寄せ方 |
|---|---|---|
| 戸籍の画像をAIに読ませて相続関係まで推論させる | もっともらしい系図が出るが、除籍の欠落や認知の記載を飛ばしていても気づけない | 記載事項の一覧化までAI、系図の確定は人。一覧と原本を必ず突き合わせる |
| 不動産の表示をAIに書かせる | 地番・家屋番号・床面積の桁や単位が微妙に変わり、補正または却下になる | 登記情報からの転記に固定。生成AIを経由させない |
| 遺産分割協議書を汎用の文案そのままで使う | 案件特有の事情(代償金、後日判明財産の扱い)が抜け、後で作り直しになる | AIの文案を叩き台にし、事務所の標準条項と突き合わせて司法書士が確定 |
| 督促連絡を全件自動送信にする | すでに書類を送った依頼者にも催促が届き、信頼を落とす | 到着チェックと連動させ、未着の案件だけに送る。送信前に一覧で確認 |
| 申請前チェックを「経験でやる」まま放置する | 担当者ごとに抜ける項目が違い、補正の原因が分析できない | チェック項目をツールに固定し、補正が出たら項目を追加して改訂する |
戸籍読解をAIに手伝わせるときの匿名化と入力ルール
工程3でAIを使うとき、必ず出てくるのが「戸籍の内容を生成AIに入れてよいのか」という問題です。司法書士法上の守秘義務があり、戸籍は要配慮性の高い個人情報の塊です。ここを曖昧にしたまま補助者に使わせるのが、いちばん危ない状態です。
戸籍の原文をそのまま貼らないための3つの置き換え
実務で使いやすいのは、入力前に3種類の情報を置き換えるやり方です。第一に人名を記号にします。被相続人を「A」、配偶者を「B」、子を「C1」「C2」と置き、対応表は事務所内のファイルにだけ残します。第二に本籍・住所を都道府県レベルまで落とすか、「本籍地X」「本籍地Y」という記号に置きます。第三に生年月日・死亡日を「1950年代前半」「編製から12年後」のように相対表現に変えます。
この3つを置き換えると、残るのは「AとBが婚姻し、Aが本籍地Xから本籍地Yへ転籍し、その間にC1が出生した」といった関係の骨格だけになります。相続関係の整理に必要なのは、実はこの骨格の部分です。固有名詞がなくても、つながりの検討はできます。
匿名化した状態でもAIができること
記号化した状態でも、AIには十分な仕事があります。たとえば「この記号化した戸籍情報で、出生から死亡までがつながっていない期間はどこか」を指摘させる。「相続人として検討すべき類型で、まだ情報が足りないものは何か」を挙げさせる。「この関係を相続関係説明図の形式で文章化して」と頼む。いずれも、固有名詞を必要としません。
そして重要なのは、AIの答えをそのまま採用しないことです。AIが「ここが途切れている可能性があります」と指摘したら、司法書士が原本に戻って確認します。この使い方であれば、AIは判断の主体ではなく、見落としを減らすための第二の目という位置づけになります。事務所として許容しやすい形だと思います。
匿名化のコストが読解の時短を上回るケース
正直に書くと、匿名化にも手間がかかります。戸籍が3通しかない単純な案件で、記号化の対応表を作ってから入力するのは、明らかに割に合いません。目安として、戸籍が10通を超える案件、相続人が5人以上いる案件、数次相続が絡む案件では匿名化して整理する価値があり、それ未満なら手作業のほうが速いというのが、私の見ている範囲での感覚です。
また、どのプランのAIを使うかによって、そもそも入力してよい範囲が変わります。入力内容が学習に使われない設定になっているか、事務所として契約主体が誰か、補助者のアカウントをどう管理するか。この線引きは事務所ごとにルール化しておく必要があります。具体的な3分類の考え方と事務所ルールのひな形は、司法書士がChatGPTに戸籍・登記情報を入れてよいかで詳しく整理しています。
ここだけは決めてから始めてください
「誰が」「どのAIに」「どの状態にした情報まで」入れてよいかの3点を、A4で1枚に書いてから運用を始めること。
先にツールを配ってから後でルールを作ろうとすると、すでに入力された情報を回収できません。

法定相続情報一覧図のドラフトをどこまで機械化できるか
法定相続情報一覧図は、一度作れば金融機関や税務手続きでも使えるため、依頼者にとっての価値が高い書類です。同時に、様式の要求が細かく、記載の不備で作り直しになりやすい書類でもあります。ここをどこまで機械化するかは、事務所の作業量に直結します。
一覧図が「作り直し」になる典型パターン
作り直しの原因は、だいたい決まっています。被相続人の最後の住所の記載と住民票除票の記載が一致していない。相続人の住所を記載するかどうかを案件ごとに揺らしてしまう。続柄の書き方が統一されていない。申出人の表示が漏れている。作成者の記名押印の欄が抜けている。添付する書類(戸籍一式、住民票除票、申出人の身分証明書類)のどれかが足りない。
これらはすべて、判断ではなく確認の問題です。つまり、生成AIに文章を書かせて解決する話ではなく、チェックリストをツール側に固定して毎回同じ順で確認すれば消える種類の失敗です。一覧図の効率化を考えるとき、多くの事務所はドラフト作成の側ばかり見ますが、実際に時間を食っているのは差し戻し後の再作成のほうです。
表形式の中間データを挟むと事故が減る
私が事務所に勧めているのは、戸籍から一覧図へ直行しないことです。あいだに「中間データ」を1枚挟みます。中間データは、相続人ごとに1行、列は「記号・続柄・生年月日・住所の要否・生存/死亡・備考」といった表です。この表を作る作業までをAIに手伝わせ、表の内容を司法書士が確認し、確認済みの表から一覧図と協議書の両方を作ります。
中間データを挟む利点は3つあります。確認のポイントが表の1か所に集まるので確認が速いこと、一覧図と協議書と相続関係説明図で記載がずれなくなること、あとから「なぜこう判断したか」をたどれることです。手間が1工程増えるように見えて、結果的に作り直しが減ります。
現場で起きる3つのつまずきと、機械化で減らせる部分
ここまでの整理は、案件が順調に進む前提の話です。実際の相続登記では、必ずどこかで想定外が起きます。よく聞く3つを取り上げ、それぞれ機械化で減らせる部分と減らせない部分を分けます。
旧字・異体字で人物が別人になる
古い戸籍には、現在の常用漢字と字体が違う文字が普通に出てきます。「邊」「邉」の違い、「髙」と「高」、「德」と「徳」、「齋」「斎」「齊」「斉」。同じ人物でも、戸籍と住民票と印鑑証明書で字体が違うことがあります。これを別人として扱ってしまう、あるいは同一人として扱ってよいか迷って作業が止まる、というつまずきです。
OCRや生成AIに読ませると、旧字が近い新字に自動で置き換わることがあります。これは便利なようで危険で、置き換わったことに気づかないまま一覧に取り込むと、原本との突き合わせで初めて発覚します。機械化で減らせるのは「旧字が出てきた箇所を印として残しておく」ところまでです。どの字体で書類を作るかの判断は、人が持ちます。
除籍・改製原戸籍の欠落と告知書
戦災や災害、保存期間の経過などで、必要な除籍が取得できない場合があります。市区町村から「廃棄済み」「焼失」といった趣旨の告知書が発行され、それを添付して申請する運用になりますが、事務所側では「請求したが取れなかった」という状態を管理し続ける必要があります。
ここで役に立つのが、工程3の到着チェック表です。請求済み・到着済み・取得不能の3状態を持たせておくと、「取得不能」の案件だけを抽出できます。管理表がないと、取れなかった書類は「まだ届いていない書類」と区別がつかず、何週間も待ち続けることになります。機械化で減らせるのはこの区別と可視化の部分で、告知書で足りるかどうかの判断は司法書士の領域です。
高齢の依頼者側で止まる(印鑑証明・実印・遠方の相続人)
もっとも頻度が高いのがこれです。依頼者が高齢で、印鑑登録をしていない。実印がどれか分からない。遠方の相続人に連絡が取れない。遺産分割の話し合いが進まない。事務所側の作業はすべて終わっているのに、依頼者側で止まっているという状態が、案件を長期滞留させます。
この場合、機械化で減らせるのは「止まっていることに気づくのが遅れる」部分です。最終接触日からの経過日数で案件を並べ替えれば、2週間動いていない案件が一覧に出ます。動かす方法自体は人の仕事で、電話をかけるか、面談をやり直すか、窓口の場所まで案内するか。ここを機械に任せることはできません。
| つまずき | 機械化で減らせる部分 | 人がやるしかない部分 |
|---|---|---|
| 旧字・異体字の取り違え | 旧字が出た箇所に印を残す/字体の対照メモを案件に添付する | 原本との照合/同一人性の判断/どの字体で書類を作るかの決定 |
| 除籍・改製原戸籍の欠落 | 請求済み・到着済み・取得不能の3状態管理/取得不能案件の抽出 | 告知書で足りるかの判断/他の疎明資料の要否/法務局への事前相談 |
| 依頼者側の遅延 | 最終接触日からの経過日数での並べ替え/2週間停滞案件の抽出/定型の状況確認文 | 電話・訪問での働きかけ/遺産分割の調整/相続人間の感情面への対応 |
| 印鑑証明書の期限切れ | 取得日からの経過管理と再取得アラート | 再取得の依頼と、依頼者への説明 |
| 登記記録上の住所と最後の住所がつながらない | 不足資料の候補をAIに列挙させて検討材料にする | 上申書等の要否判断/法務局との調整 |
依頼者への督促と進捗連絡を自動化する
相続登記で依頼者の満足度を左右するのは、処理の速さより「今どうなっているかが分かること」です。半年かかっても連絡が来ている案件はクレームになりませんが、1か月でも音沙汰がないと「どうなっていますか」の電話が来ます。この電話に対応する時間が、事務所の見えないコストです。
督促は「催促」ではなく「予定の共有」に変える
書類が届かない依頼者に「まだですか」と連絡するのは、送る側も気が重い作業です。ここで文面を変えるだけで、心理的な負担がかなり減ります。「印鑑証明書がまだ届いておりません」ではなく、「現在○○まで進んでおり、あと印鑑証明書がそろえば申請できる状態です。○月○日ごろに届く見込みでよろしいでしょうか」という形にします。
この書き換えは、生成AIに向いています。事務所の督促文をいくつか渡して「催促ではなく進捗共有の形に書き換えて、次に依頼者がすることを1つだけ示して」と指示すれば、使える文案が出てきます。作った文案は毎回生成せず、テンプレートとして保存して使い回します。
連絡テンプレートを工程に紐づける
自動化するときに大事なのは、時間ではなく工程に紐づけることです。「受任から2週間後に一律送信」だと、すでに書類が届いている依頼者にも督促が飛びます。「工程3の到着チェックで未着の書類がある案件のうち、最終連絡から10日経過したもの」という条件にすれば、必要な相手にだけ届きます。
| 送るタイミング(工程との紐づけ) | 内容 | 自動化の可否と担当 |
|---|---|---|
| 受任直後(工程1完了時) | 今後の流れと想定期間、依頼者にお願いする書類の一覧 | テンプレート送信で自動化可。内容は司法書士が事前承認 |
| 職務上請求の発送後(工程3開始時) | 事務所側で戸籍取得を開始した旨と、到着までの目安 | 自動化可 |
| 未着書類あり+最終連絡から10日(工程2・3) | 進捗共有の形での状況確認と、次にお願いすること1つ | 条件付き自動送信。送信前に一覧で対象確認 |
| 戸籍収集完了時(工程3完了時) | 相続人が確定した旨と、次の押印の依頼 | 下書き自動生成。送信は司法書士の確認後 |
| 申請完了時(工程6) | 申請日と完了見込みの連絡 | 自動化可 |
| 登記完了時(工程7) | 完了報告、返却書類の内訳、一覧図の使い道の案内 | 下書き自動生成。返却物の現物確認は人が実施 |
| 2週間動きなし(全工程共通) | 担当者から個別に連絡(電話または訪問) | 抽出のみ自動。連絡は人が行う |
電話のまま残す相手を最初に決める
相続登記の依頼者には、メールやLINEを日常的に使わない層が一定数います。特に、市区町村の窓口や地域包括支援センター経由で来る相談者、80代以上のご本人が申出人になる案件では、電話と郵送のほうが確実です。ここを一律にデジタル化しようとすると、連絡が届かなくなって案件が止まります。
実務的には、受任時に「連絡手段」を案件情報として登録し、電話・郵送・メール・LINEのどれで連絡するかを決めてしまうのが確実です。自動送信の対象はメールとLINEの依頼者に限定し、電話の依頼者は抽出リストに出して人がかける。手段を混ぜないことが、事故を防ぎます。問い合わせの入口をどう設計するかは、司法書士事務所の問い合わせ対応を自動化するで、電話を残す設計とあわせて具体的に扱っています。
補助金で入れられるツールの範囲と、入れられないもの
ここまでの仕組みを整えるには、案件管理ツール、文書作成の仕組み、連絡の自動化などにいくらかの投資が必要です。士業事務所も国の補助金の対象になり得るので、導入の検討時には選択肢に入れておくとよいと思います。
対象になりやすいもの・なりにくいもの
一般論として、対象になりやすいのは、登録されたITツールとしてのソフトウェア利用料と、その導入に伴う初期設定・カスタマイズ・研修などです。相続登記の文脈でいえば、案件管理システム、顧客管理と連絡の仕組み、文書作成・電子契約まわりのソフトなどが該当し得ます。一方、対象になりにくいのは、パソコンや複合機といったハードウェア単体の購入、汎用の事務用品、そして司法書士の独占業務そのものにあたる部分です。
また、補助金の申請自体を士業が代行することはできず、登録されたIT導入支援事業者との共同申請という形になります。制度の要件は年度ごとに変わりますので、検討の段階で最新の公募要領を確認する必要があります。士業事務所に固有の要件(従業員数の数え方、gBizIDの準備、いわゆるみなし大企業の判定など)については、士業事務所のデジタル化・AI導入補助金で整理しています。
申請時期と導入時期のズレに注意する
実務でいちばん多い失敗は、先に契約・支払いをしてしまって対象外になるパターンです。補助金は交付決定の後に発生した経費が対象になるのが原則なので、「良いツールを見つけたのですぐ契約した」が命取りになります。導入を急ぐ事情があるなら、補助金を使わない前提で判断するほうが健全です。
2027年3月末の期限をにらんで体制を整えるなら、逆算して動く必要があります。公募回次の締切、交付決定までの期間、導入と設定にかかる期間、事務所内に定着するまでの期間。この4つを足すと、思ったより長い時間がかかります。半年から1年の余裕を見て動くくらいがちょうどよいと思います。
3か月の導入順序|どこから手を付けるか
判断表を作っても、全部を同時に変えることはできません。日々の案件を回しながらの改善になるので、順番が重要です。私が事務所に提案している標準的な順番を示します。
1か月目|工程7と工程2の定型文を固める
最初に手を付けるのは、判断が入らず、書式が毎回同じで、後回しにされている作業です。具体的には完了報告書(工程7)と、受任直後の必要書類案内(工程2)。この2つの標準文書を作り、生成AIで案件ごとの差し替え部分を埋める形にします。既存の文書を3〜5件分AIに読ませて共通部分を抽出させると、たたき台がすぐできます。
この段階では新しいツールを買う必要はありません。今使っているワープロソフトとクラウドストレージ、そして生成AIのアカウントがあれば足ります。まずは投資なしで効果を体感してもらうのが目的です。
2か月目|工程3の到着管理と読解補助を入れる
2か月目は、戸籍の到着チェック表を作ります。案件ごとに、請求先・請求日・到着日・状態(請求済み/到着済み/取得不能)を持つ表です。表計算ソフトでも案件管理ツールでもかまいません。大事なのは、全案件が1つの画面で見えることと、未着の書類が抽出できることです。
同時に、戸籍の記載事項を中間データに落とす作業を試します。最初の1か月は、通数の多い案件だけで試すのがおすすめです。匿名化のルールを決め、補助者と一緒に手順を固めます。ここで「使えない」となる事務所もありますが、その場合は到着管理だけ残せば十分に価値があります。
3か月目|工程5のドラフト化と進捗連絡を接続する
3か月目に、中間データから協議書と一覧図のドラフトを作る流れをつなぎます。あわせて、工程に紐づいた依頼者連絡のテンプレートを整備し、条件付きの自動送信を試します。ここまで来ると、案件管理ツールの導入が現実的な検討対象になり、補助金の話とつながります。
逆に言えば、最初の2か月で今のやり方の棚卸しが済んでいないと、ツールを入れても何を載せればよいか分かりません。ツール導入を3か月目に置くのは、そのためです。
| 時期 | 取り組むこと | 必要なもの | この時点で見る指標 |
|---|---|---|---|
| 1か月目 | 完了報告書と必要書類案内の標準文書化/AIでの差し替え運用 | 生成AIのアカウント/既存文書3〜5件 | 完了から報告発送までの日数 |
| 2か月目 | 戸籍の到着チェック表/中間データの試行/匿名化ルールの明文化 | 表計算ソフトまたは案件管理ツールの試用/A4一枚のルール | 未着書類の見落とし件数/停滞案件の把握漏れ |
| 3か月目 | 協議書・一覧図のドラフト化/工程連動の依頼者連絡/ツール選定 | 案件管理ツール/連絡の仕組み/補助金の検討 | 差し戻し・補正の件数/進捗問い合わせの電話本数 |
| 4か月目以降 | チェックリストの改訂/補助者への手順書化/効果測定 | 案件記録の蓄積 | 受任から完了までの平均日数 |
効果は時間ではなく「手戻りの件数」で測る
効率化の効果を「1件あたり何分減ったか」で測ろうとすると、まず測れません。相続登記は案件ごとのばらつきが大きすぎて、時間の平均に意味が出ないからです。代わりに見るべきは、補正の件数、一覧図の差し戻しの件数、印鑑証明の取り直しの件数、依頼者からの進捗問い合わせの本数です。
これらはすべて「数えられる」うえに、減れば確実に事務所の負担が下がります。しかも、月に1回、案件記録を見て数えるだけで測れます。手戻りが減ると、結果として受任から完了までの平均日数も縮みます。順番として、手戻りを先に見て、日数は後から確認するのがおすすめです。

相続案件を税理士・行政書士・土地家屋調査士など他士業と連携して進める場合は、相続の士業連携で同じ情報を再入力しない進め方も参考にしてください。
よくある質問
戸籍をスキャンしてAIに読ませるのは、守秘義務違反になりませんか
使い方によります。入力内容が学習に使われない設定になっているサービスを事務所名義で契約し、人名・本籍・生年月日を記号や相対表現に置き換えたうえで、関係の骨格だけを扱うのであれば、実務上許容できると考える事務所が多いです。逆に、個人アカウントの無料版に原本の画像をそのまま上げるのは、避けるべきです。事務所として「誰が・どのAIに・どの状態の情報まで入れてよいか」を1枚のルールに落とし、補助者にも同じ基準で運用してもらうことが前提になります。
相続関係説明図をAIに作らせて、確認だけすればよいのでは
おすすめしません。理由は、AIの出力が「もっともらしく間違う」からです。系図の形になって出てくると、人は全体を見て納得してしまい、1人抜けていることに気づきにくくなります。確認の負荷が、ゼロから作るのと変わらないか、それ以上になるケースもあります。現実的な折衷案は、AIには相続人ごとの表(中間データ)までを作らせ、その表を確認してから、確定した内容で図を組む形です。表であれば行数を数えられるので、抜けに気づけます。
補助者が2人の小規模事務所でも、この分け方は使えますか
むしろ小規模事務所ほど効きます。人数が少ないと、所長が判断も事務も両方やることになり、判断以外の作業が時間を圧迫するからです。ただし、いきなり全工程を変えるのは無理なので、1か月目の完了報告と必要書類案内だけに絞ってください。この2つだけでも、月に10件の案件があれば、所長の細切れ時間がまとまって戻ってきます。ツールの導入は、その効果を確認してからで間に合います。
2027年3月末に向けて、今から何件まで受けられるようにすべきですか
件数の目標を先に立てるより、「1件あたりの手戻り」を先に減らすことをおすすめします。手戻りが多い状態で件数だけ増やすと、滞留案件が増えて事務所全体が動かなくなります。目安として、補正と差し戻しが月に数件出ている状態であれば、まずそこを半分にするのが先です。手戻りが減った状態なら、同じ人数でも受けられる件数は自然に増えます。増員の判断は、その後で十分間に合います。
まず何から始めればよいか、一つだけ挙げるとしたら
この記事の判断表を印刷して、直近で完了した相続登記案件を3件、実際にどの工程で何時間かかったかを書き込んでみてください。埋めていくと、事務所ごとに時間を食っている工程がはっきり出ます。全事務所に共通する正解はなく、工程2で止まる事務所と工程3で止まる事務所では、打つ手がまったく違います。3件書き込めば、次にやることが決まります。
判断表を一緒に埋めてみませんか
「7工程のどこで時間を使っているか」を実際の案件で書き出し、どの作業をAI・ツール・司法書士に振り分けるかを、その場で一緒に整理します。
使えそうな補助金がある場合は、公募の時期と逆算のスケジュールもあわせてお伝えします。
