Bカートは、卸売会社、メーカー、商社などの法人間取引を対象に、商品案内、取引先別の価格設定、注文受付、受注処理、請求・決済、在庫・出荷情報の管理をクラウド上で行うBtoB受発注プラットフォームです。電話・FAX・メールで分散している注文を集約し、転記や確認の負担を減らしたい企業に適しています。
デジタル化・AI導入補助金では、共P-01「顧客対応・販売支援」、共P-02「決済・債権債務・資金回収」、共P-03「供給・在庫・物流」の3プロセスに対応するITツールとして登録されています。本記事では、登録対象にBカート AI-OCRを含めず、生成AIおよび生成AI以外のAI技術を非搭載とする登録内容に沿って紹介します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 提供会社 | 株式会社Dai |
| 主な用途 | 法人向け受発注、顧客・価格、請求・決済、在庫・出荷管理 |
| 対応プロセス | 共P-01・共P-02・共P-03 |
| インボイス対応 | 受発注・決済。会計は非該当 |
| AI分類 | 生成AI・生成AI以外のAI技術ともに非搭載 |
| 提供形態 | クラウドサービス |
| 公開価格 | 月額9,800円(税抜)から、初期費用80,000円(税抜) |
| 情報確認日 | 2026年7月15日 |
公開料金は商品数と会員数によって分かれ、SKU数は全プランで上限なしとされています。

Bカートで解決できる受発注業務の課題
法人間取引では、取引先ごとに価格、掛率、注文単位、支払方法が異なります。注文がFAXや電話で届くと、担当者が内容を確認し、販売管理システムや出荷指示へ転記しなければなりません。注文内容の読み違い、入力漏れ、在庫確認の遅れ、請求書作成の手間も発生します。
Bカートでは、取引先が専用画面から商品、数量、配送先、支払方法を選択して注文できます。管理側は注文情報を受注一覧へ集約し、帳票発行、CSV出力、発送情報の登録まで進められます。電話やFAXによる例外注文も管理画面から登録できるため、注文経路が複数ある企業でも受注情報をまとめやすくなります。
| 導入前の課題 | 対応する機能 | 導入後に期待できる変化 |
|---|---|---|
| 取引先ごとの価格確認が属人化 | 会員別単価・掛率・表示グループ | 価格や販売条件を統一して提示 |
| FAX・電話注文の転記が必要 | Web注文・受注管理・代理受注登録 | 受注情報を一つの管理画面へ集約 |
| 請求・決済処理が分散 | 帳票PDF・決済方法設定・クレカ・掛け払い | 受注から請求・決済までをつなぐ |
| 在庫・出荷情報が別管理 | 在庫更新・在庫アラート・発送情報・分納 | 受注後の在庫確認と出荷処理を効率化 |
Bカートの主な受発注機能
取引先ごとの価格・販売条件を管理
会員別・価格グループ別の掛率や個別単価を設定し、取引先に応じて表示商品、価格、決済方法を切り替えられます。会員情報、発注履歴、ログイン履歴も管理できるため、価格表の確認や個別回答を減らし、顧客対応と販売支援に利用できます。
注文受付から受注処理・帳票発行までを一元化
注文情報は受注管理画面に集約され、検索、絞り込み、一括処理ができます。受注データから見積書、納品書、請求書、領収書をPDFで作成し、CSVで外部システムへ受け渡すことも可能です。注文内容を別の台帳へ転記する作業を減らし、受注から請求までの処理を標準化できます。
決済方法を取引先ごとに設定
銀行振込、代金引換、掛け払い、クレジットカードなど、取引先ごとに利用できる支払方法を設定できます。Bカートクレカ決済では、注文画面内でカード決済を完了でき、仮売上、売上確定、金額変更、キャンセルなどを管理画面から処理できます。利用には決済サービス提供会社との別契約が必要です。
在庫・出荷情報を受注と連動
商品ごとの在庫表示、在庫アラート、CSVによる在庫更新、発送情報の一括登録、分納・同梱などに対応します。注文受付後に在庫や出荷内容を別々の表で管理している企業では、受注情報と出荷工程をつなげやすくなります。

デジタル化・AI導入補助金の共通プロセス(P-01・P-02・P-03)
| 共通プロセス | 対応機能 | 変わる業務 |
|---|---|---|
| 共P-01 顧客対応・販売支援 | 会員管理、発注履歴、取引先別価格、表示商品、メール配信 | 顧客情報や取引条件を集約し、取引先別の販売対応を行う |
| 共P-02 決済・債権債務・資金回収 | 受注管理、見積・請求書、支払方法設定、クレジットカード、掛け払い | 注文、請求、決済、回収に関する処理を管理する |
| 共P-03 供給・在庫・物流 | 在庫表示、在庫更新、在庫アラート、発送情報、分納・同梱 | 受注後の在庫確認、出荷、納品情報を管理する |
P-01は顧客情報と取引履歴を販売支援に活用する機能、P-02は受注・請求・決済、P-03は在庫・出荷・物流の業務に対応します。単に法人向けの商品ページを作るだけでなく、事業者側の管理画面で各工程を処理できることがポイントです。プロセスの判断では、機能名だけでなく実際の業務フローとの対応が必要です。
インボイス制度への対応
Bカートにはインボイス設定があり、税率ごとの注文総額から消費税を計算し、適格請求書発行事業者の登録番号を帳票へ設定できます。請求書は取引単位または請求単位で出力でき、受注ごとの請求明細書にも対応します。
| 類型 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| 会計 | 非該当 | 仕訳、総勘定元帳、試算表、財務諸表を作成する会計機能ではない |
| 受発注 | 該当 | 注文・受注・請求情報とインボイス帳票を管理できる |
| 決済 | 該当 | ツール内のクレジットカード決済や掛け払いに対応する |
外部の販売管理・会計・物流サービスと連携する場合は、連携先側のインボイス対応やデータ項目も事前に確認してください。
生成AI・AI技術の搭載状況
| 分類 | 判定 | 補足 |
|---|---|---|
| 生成AI | 非搭載 | 文章・画像・回答などを生成する機能は登録対象に含まない |
| 生成AI以外のAI技術 | 非搭載 | AIによる予測、分類、判定、抽出などは登録対象に含まない |
| AI以外の技術 | 搭載 | クラウド、データベース、CSV、PDF、API・Webhook、権限管理、決済認証など |
受注処理、自動返信、在庫アラートなどは、設定された条件や登録データに基づく通常のシステム機能です。公式には注文書を読み取る「Bカート AI-OCR」が提供されていますが、別料金オプションであり、本記事の登録対象には含めません。AI-OCRは注文書の情報抽出や会員・配送先・商品マスタとの照合を行う別サービスです。
Bカートの料金プラン
| プラン | 月額料金(税抜) | 商品数 | 会員数 |
|---|---|---|---|
| ライトプラン | 9,800円 | 500 | 50 |
| プラン10 | 19,800円 | 1,000 | 1,000 |
| プラン30 | 29,800円 | 3,000 | 3,000 |
| プラン50 | 39,800円 | 5,000 | 5,000 |
| プラン100 | 49,800円 | 10,000 | 10,000 |
| プラン300 | 79,800円 | 30,000 | 30,000 |
| エンタープライズ | 個別見積 | 30,000超 | 30,000超 |
全プラン共通の初期費用は80,000円(税抜)です。料金は主に登録商品数と会員数で決まり、色・サイズ・容量などのSKU数は全プランで上限がありません。CSV注文機能はプラン30以上で利用できます。独自ドメイン、決済サービス、追加機能などは別契約・別料金になる場合があります。
Bカートの導入事例
天狗缶詰株式会社

FAX注文では、見積、入金確認、受注入力、出荷メールを手作業で処理していました。BカートとGoQSystemを連携し、FAX受注対応を約90%削減、作業時間を従来の3割まで縮小したと紹介されています。これは2システムを組み合わせた成果であり、Bカート単独の効果ではありません。
株式会社マッコイ

電話、メール、FAXの注文を基幹システムへ入力していました。Bカート導入後は受注の約半分がオンラインへ移行し、新規取引先が月間で2倍、受注の7割がスマートフォン経由になったとされています。
株式会社キッズ・エンターテインメント

少人数の営業体制で全国の取引先をフォローするため、会員制の法人向け受注サイトを構築しました。商品情報をリアルタイムで更新でき、取引先は約400社まで拡大したと紹介されています。
Bカートが向いている企業と導入時の注意点
Bカートは、FAX・電話注文を減らしたい卸売会社、取引先別の価格や掛率を管理したいメーカー、会員制の法人向け受注サイトを作りたい商社に向いています。
導入前には、商品・会員マスタの整備、既存の販売管理・在庫・物流システムとの連携方法、決済サービスの審査・契約、インボイス設定を確認する必要があります。AI-OCRを追加する場合は、Bカート本体とは別のオプションとして、補助金登録内容や価格を改めて確認してください。
よくある質問
Bカートはデジタル化・AI導入補助金の対象ですか?
P-01・P-02・P-03、インボイス対応の受発注・決済として登録されています。ただし、申請時には正式プラン、利用期間、ITツール番号、対象経費を最新の登録情報と照合してください。登録されていないITツールは交付申請に使用できません。
Bカートに生成AIは搭載されていますか?
今回の登録対象には、生成AI・生成AI以外のAI技術を含みません。Bカート AI-OCRは別料金オプションのため対象外です。
どの料金プランを選べばよいですか?
登録する商品数と取引先となる会員数を基準に選びます。CSV注文が必要な場合はプラン30以上、3万件を超える商品・会員を扱う場合はエンタープライズを検討します。
Bカートは会計ソフトですか?
会計ソフトではありません。請求書やインボイス帳票を作成できますが、仕訳、総勘定元帳、試算表、貸借対照表などを作成する財務会計機能は確認できません。
まとめ
Bカートは、取引先管理から注文受付、受注・請求・決済、在庫・出荷までをつなぐBtoB受発注ツールです。補助金上はP-01・P-02・P-03と、インボイス対応の受発注・決済に関係します。導入時は、公開料金だけでなく、登録されている正式プラン、利用期間、決済オプション、既存システムとの連携範囲を確認しましょう。
