Manusは、質問に回答するだけでなく、目的に応じて作業手順を組み立て、情報収集、分析、ブラウザ操作、資料作成まで実行するワークフロー型のAIエージェントです。
たとえば、市場調査を依頼すると、複数のWebサイトから情報を収集し、比較・分析したうえで、レポートや表、プレゼンテーションなどの成果物を作成できます。一般的な生成AIチャットで必要になりやすい「回答を受け取った後の転記・整理・資料化」まで任せられる点が特徴です。
デジタル化・AI導入補助金では、Manusの汎用的な文書作成、分析、自動操作機能は汎P-07として整理されるのが一般的です。一方、今回の登録では、特定の社内業務について、情報収集から処理、成果物作成までを一連で実行する機能が認められ、共P-05でも登録できました。
ただし、AIを搭載しているだけでP-05に該当するわけではありません。どの業務に使用し、何を入力し、どのような処理を行い、何を成果物として出力するかを具体的に示す必要があります。
Manusのツール概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式なツール名 | Manus |
| 提供元 | Manus/Meta Manus |
| 主な用途 | 情報収集、調査、データ分析、資料作成、ブラウザ操作、Webサイト・アプリ制作、業務自動化 |
| 対象企業・部門 | 経営企画、営業、マーケティング、人事、総務、情報システム、調査・分析部門 |
| 解決できる課題 | 調査・転記・集計・資料作成の分断、大量データの比較、複数サービスをまたぐ作業 |
| 補助金上のプロセス | 通常は汎P-07/今回の登録内容では共P-05 |
| インボイス対応 | 会計・受発注・決済とも非該当 |
| 生成AI | 搭載 |
| 生成AI以外のAI技術 | 搭載 |
| AI以外の主な技術 | API、OAuth、MCP、ブラウザ拡張、クラウド実行環境 |
| 提供形態 | クラウドサービス、Webアプリ、デスクトップ・モバイルアプリ |
| 料金体系 | クレジット制。Free、Pro、Teamなど |
| 登録状況 | P-05登録実績あり。正式な登録プラン・ITツール番号は要確認 |
| 情報確認日 | 2026年7月19日 |
Manusは公式サイトで、回答を返すだけではなく、タスクの実行やワークフローの自動化まで行う「アクションエンジン」と説明されています。調査、データ分析、スライド作成、Web開発、ブラウザ操作などを一つの環境で進められます。

Manusで解決できる業務課題
企業で生成AIを利用していても、AIが作成した文章を表計算ソフトに転記したり、別のサービスへ入力したり、最終的な資料にまとめたりする作業は人に残りがちです。Manusは、このように分断された複数の作業を一つのタスクとして実行できます。
| 導入前の課題 | 対応する機能 | 利用方法 | 導入後に期待できる変化 | 該当プロセス |
|---|---|---|---|---|
| Web調査と資料作成を別々に行っている | AIエージェント、レポート生成 | 調査条件と成果物の形式を指示 | 調査から資料化までを一連で進められる | P-05またはP-07 |
| 多数の企業や商品を手作業で比較している | Wide Research | 比較対象と調査項目を指定 | 大量の対象を並列で調査・整理できる | P-07 |
| 複数サイトへの入力や転記が多い | Browser Operator | 操作対象と処理内容を指示 | ブラウザ上の繰り返し作業を減らせる | P-05またはP-07 |
| 社内データを集計して報告書を作っている | データ分析、文書・スライド生成 | ファイルや接続サービスを指定 | 集計、分析、報告書作成を連続して処理できる | P-05 |
| AIの回答後に人が作業を引き継いでいる | ワークフロー実行 | 目的と完了条件をまとめて指示 | 人は途中作業ではなく確認・承認に集中できる | P-05 |
Manusの主な機能と課題解決の仕組み
複数工程を計画して実行するAIエージェント
Manusは、利用者が指示した目的から必要な作業を分解し、実行順序を組み立てます。たとえば「競合企業30社を調査し、料金、機能、強みを比較した経営会議用資料を作成する」と指示した場合、調査対象の特定、Web情報の収集、比較項目の整理、分析、文章作成、スライド化までを一連のタスクとして進めます。
Wide Researchによる大規模な並列調査
Wide Researchは、多数の対象を複数のAIエージェントに分けて調査する機能です。メインのエージェントが依頼内容を複数のサブタスクへ分解し、それぞれのエージェントが独立して調査・分析します。市場調査、競合分析、仕入先候補の調査、候補企業のリスト作成など、対象数が多い業務に向いています。
Browser Operatorによるブラウザ操作
Manusはブラウザ上で情報を取得するだけでなく、画面を確認しながらクリック、入力、データ抽出などの操作を進められます。ただし、送信、購入、削除、公開など、取り消しが難しい操作を行う場合は、人による事前確認を設けることが重要です。
レポート・スライド・Webサイトの生成
Manusは、調査した内容を文章で回答するだけでなく、レポート、表、スライド、Webサイト、アプリなどの成果物にまとめられます。文章、画像、コード、資料を新たに作成するため、これらは生成AI機能に該当します。
外部サービスとの連携
Manusは、Gmail、Notion、Slack、Googleカレンダー、Googleドライブ、GitHubなど、複数のサービスと連携できます。連携にはOAuth、API、MCPなどが利用されます。これらはAIそのものではなく、サービス間の認証やデータ交換を行うための技術です。
Manus導入前後の業務フロー
導入前
- 担当者が検索条件を決める
- 複数のWebサイトを確認する
- 必要な情報を表へ転記する
- データを比較・分析する
- 報告書の文章を作成する
- プレゼンテーションへまとめる
- 上司が確認・修正する
Manus導入後
- 担当者が目的、条件、成果物をManusへ指示する
- Manusが必要な作業を分解する
- Web、ファイル、接続サービスから情報を収集する
- 情報を分類・比較・分析する
- レポートやスライドなどの成果物を作成する
- 担当者が内容を確認・修正する
- 社内で承認・共有する
Manusの導入によって、人の役割が「情報を一件ずつ集めて転記する作業」から「条件を設定し、AIの実行結果を確認する作業」へ変わります。
デジタル化・AI導入補助金上の対応
通常は汎P-07として整理される理由
Manusは、文書作成、プレゼンテーション作成、データ分析、ブラウザ自動操作など、業種や部門を問わず利用できる機能を備えています。このような汎用的な作成・自動化・分析機能は、デジタル化・AI導入補助金の汎P-07に整理されるのが一般的です。
今回、共P-05として登録できた理由
今回の登録では、Manusを単なる汎用的な文章作成ツールとしてではなく、社内の特定業務を一連で処理するワークフロー型AIエージェントとして整理しています。重要なのは「AIだからP-05」ではなく、「特定の社内業務工程をどのように処理するか」です。

P-05登録版とP-07登録版の違い
| 比較項目 | P-05としての説明 | P-07としての説明 |
|---|---|---|
| 主な位置づけ | 特定の社内業務を一連で処理 | 汎用的な作成・自動化・分析 |
| 対象業務 | 総務、人事、情シス、統合業務など | 部門や業種を限定しない |
| 入力 | 社内資料、業務条件、対象データ | 一般的な指示やデータ |
| 処理 | 収集、分類、判断、操作、成果物作成 | 文書作成、分析、ブラウザ自動化 |
| 成果物 | 業務上必要な報告書、一覧、管理資料 | 汎用的な文章、表、資料 |
インボイス対応
Manusは、会計ソフト、受発注管理ソフト、決済システムではありません。請求書の文章や表を生成できたとしても、仕訳、総勘定元帳、適格請求書項目の継続管理、売掛・買掛管理、決済処理などの専用機能は確認できません。そのため、インボイス対応類型の会計・受発注・決済には、いずれも非該当と判断します。
生成AI・AI技術の搭載状況
| AI機能 | AI分類 | 主な処理 |
|---|---|---|
| レポート・文章作成 | 生成AI | 調査情報をもとに文章を生成 |
| スライド作成 | 生成AI | 構成、本文、画像を含む資料を生成 |
| Webサイト・アプリ作成 | 生成AI | コードやコンテンツを生成 |
| タスク分解 | 生成AI以外のAI技術を含む | 目的から必要な工程を判断 |
| 情報の分類・抽出 | 生成AI以外のAI技術 | データを解析し、必要情報を整理 |
| Wide Research | 両方 | タスク分解、並列調査、分析、成果物生成 |
AIが作成した内容には、誤り、情報の取り違え、古い情報が含まれる可能性があります。重要な判断、外部公開、契約、送信などに使用する場合は、必ず人が確認してください。
Manusの料金プラン
Manusは、タスクの複雑さや使用するリソースに応じてクレジットを消費する料金体系です。
| プラン名 | 月額・年額 | 利用人数 | 主な用途 | 契約条件・注意点 |
|---|---|---|---|---|
| Free | 無料枠あり | 個人 | 機能確認、試用 | 利用可能なクレジットや機能に制限あり |
| Pro | 要確認 | 主に個人 | 継続的な調査、資料作成、開発 | クレジット制。月払い・年払い条件は要確認 |
| Team | 要確認 | 複数人 | チームでの利用・管理 | 最低利用人数、共有クレジット、管理機能を確認 |
| Enterprise | 要問い合わせ | 組織 | 大規模導入、管理・セキュリティ重視 | 契約条件、SSO、サポート等を個別確認 |
公式料金ページは地域、契約時期、月払い・年払いによって表示が変わる可能性があります。補助金申請では、公式料金だけでなく、登録された正式なプラン名、契約期間、アカウント数、クレジット数、見積価格との一致を確認してください。
補助金を使ったManusの導入費用を確認したい方へ
Manusを利用する業務によって、適したプランやP-05・P-07の分類が異なります。利用人数、契約期間、クレジット数を含めた導入費用についてご相談ください。
補助対象や採択を保証するものではありません。対象可否や申請条件は、最新の公募要領、登録情報および事務局の判断をご確認ください。
Manusの導入事例・活用例
k-ID|規制・コンプライアンス情報の調査と製品開発

k-IDは、子どもや若者向けオンラインサービスの安全性・法令対応を支援するコンプライアンステクノロジー企業です。Manusの公式事例では、規制情報の調査、問い合わせへの対応、コンプライアンス関連機能の開発、顧客向けデモの制作などにManusを活用したことが紹介されています。
BtoB企業|多数の仕入先候補を調査・比較

複数の仕入先候補について、企業情報、取扱商品、価格、所在地、強みなどを手作業で調査すると、多くの時間がかかります。ManusのWide Researchを使えば、対象企業ごとに調査を分け、結果を統合した比較表やレポートを作成できます。これは公式機能をもとにした活用イメージであり、特定企業の公開成果を示すものではありません。
EC・小売企業|販売データの分析と改善案作成

販売データや商品別実績をManusへ読み込ませ、売上傾向、低調な商品、時期による変化などを分析する活用が考えられます。ただし、Manus自体に在庫管理や決済管理の専用機能があるわけではありません。
人事部門|採用候補者の情報整理と面接計画作成

候補者の経歴、応募職種、面接担当者、希望日時などを整理し、面接計画や確認用資料を作成する使い方も考えられます。日程調整や候補者管理の専用システムではありませんが、複数の条件を整理して一覧や予定案を作成することで、人事担当者の準備作業を支援できます。
Manusが向いている企業
- 市場・競合・企業調査を頻繁に行う
- 調査結果を毎回レポートやスライドにまとめている
- 複数のWebサービスを行き来する作業が多い
- 大量の候補を同じ条件で比較する必要がある
- 文章生成だけでなく、業務の完了までAIに任せたい
- AIの実行結果を確認できる担当者を配置できる
- APIや外部サービス連携を使った業務改善を進めたい
一方、定型的な会計、給与計算、在庫管理、決済などが目的の場合は、それぞれの業務に特化した専用ソフトのほうが適しています。
Manus導入前に確認したい注意点
クレジット消費量を確認する
Manusはタスクの内容によってクレジット消費量が変わります。導入前に、実際の業務を試行し、月間の利用量を見積もることが重要です。
AIに与える権限を限定する
ブラウザや外部サービスと連携する場合は、必要以上の権限を与えないようにします。閲覧だけで足りる業務に、編集・削除・送信権限まで付与しないことが基本です。
出力内容を人が確認する
AIが作成した調査結果、数値、法令情報、提案内容が常に正しいとは限りません。社外へ提出する資料、顧客への回答、経営判断、法務・人事に関する処理などは、担当者が根拠と内容を確認してください。
補助金登録内容と契約内容を一致させる
補助金を利用する場合は、登録されているプランと、実際に契約するプランを一致させる必要があります。プラン名、利用期間、アカウント数、価格、クレジット数を契約前に確認してください。
Manusに関するよくある質問
Manusはデジタル化・AI導入補助金の対象ですか?
正式に登録・承認されたManusのプランであれば、交付申請に利用できる可能性があります。ただし、登録されていないプランや、登録内容と異なる契約は対象になりません。
Manusはどのプロセスに該当しますか?
一般的な利用では汎P-07として整理されます。今回の登録では、特定の社内業務を一連で処理するワークフロー機能を根拠として、共P-05でも登録できました。
Manusには生成AIが搭載されていますか?
はい。文章、レポート、スライド、画像、コード、Webサイトなどを生成する機能があります。また、タスクの分解、情報の分類、画面認識、ワークフロー実行など、生成AI以外のAI技術も利用されています。
Manusはインボイス制度に対応していますか?
Manusは会計、受発注、決済の専用ソフトではないため、インボイス対応類型には該当しないと判断します。
どの料金プランが補助金の対象になりますか?
補助金の対象になるのは、ITツールとして正式に登録されたプランです。登録プラン名、契約期間、利用人数、価格を見積書と照合してください。
まとめ
Manusは、調査、分析、ブラウザ操作、資料作成などを一連で実行できるワークフロー型AIエージェントです。一般的な生成AIチャットのように回答を作るだけでなく、作業工程を分解し、外部サービスやWeb上の情報を使いながら、レポート、表、スライド、Webサイトなどの成果物まで作成できます。
補助金上は、汎用的な作成・分析・自動化機能を中心に見ると汎P-07として整理されます。一方、特定の社内業務について入力から成果物作成までを一連で処理する機能を明確に示せる場合は、共P-05として登録できる可能性があります。ただし、利用目的や登録プランによって分類は変わります。補助金を活用してManusを導入する場合は、対象業務、プラン、利用人数、料金、登録プロセスを事前に確認することが重要です。
Manusを使った業務自動化と補助金申請をご相談ください
現在の業務内容を確認し、Manusで自動化できる工程、適切な料金プラン、補助金上のプロセス分類を整理します。
補助対象や採択を保証するものではありません。正式な対象可否は、登録プランと当該年度の制度要件に基づいて判断されます。
