HeyGenは、台本や画像、既存動画などをもとに、AIアバターが話す動画を生成できるクラウド型のAI動画制作ツールです。
撮影場所や出演者、カメラ、ナレーターを毎回手配しなくても、商品説明、社員研修、営業支援、採用案内、多言語コンテンツなどを制作できます。動画の翻訳や音声生成、口の動きを音声に合わせるリップシンクにも対応しています。
デジタル化・AI導入補助金では、生成AIを搭載したP-06のITツールとして登録する前提で検討します。ただし、正式な登録状況、対象となる業種別P-06コード、料金プランは、ITツール検索や登録申請内容との確認が必要です。

HeyGenとは
HeyGenは、文章や画像からAI動画を生成するオンラインサービスです。
台本を入力し、アバター、音声、背景、レイアウトなどを選択すると、人物が話しているような動画を生成できます。あらかじめ用意されたストックアバターのほか、本人の画像や映像をもとに、オリジナルのアバターを作ることも可能です。
既存動画を別の言語へ変換する動画翻訳では、翻訳文の生成、音声の吹き替え、声質の再現、口の動きの調整をまとめて行えます。HeyGen公式サイトでは、175以上の言語・方言への対応が案内されています。
そのため、単発の広告動画だけでなく、内容の変更や多言語化が繰り返し発生する説明動画、研修動画、操作マニュアルなどに適しています。
HeyGenで解決できる中小企業の課題
中小企業が動画を制作する場合、企画や台本作成だけでなく、出演者の手配、撮影場所の確保、機材の準備、ナレーション収録、編集、字幕作成などが必要です。
完成後に商品価格やサービス内容が変われば、該当箇所の撮り直しが必要になることもあります。海外向け動画では、言語ごとに翻訳、吹き替え、字幕編集を行わなければなりません。
・出演者やナレーターを毎回手配できない
・動画を撮影する場所や機材がない
・動画の修正や更新に時間がかかる
・社員研修の説明内容が担当者によって異なる
・複数言語の動画を制作する費用が高い
・外注すると少量の動画を継続的に作りにくい
・経営者や担当者が顔出しする時間を確保できない
HeyGenは動画の企画や内容確認をすべて自動化するものではありません。撮影や音声収録、翻訳、編集といった制作工程の一部をAIに置き換え、人が台本と最終成果物を確認するツールとして位置づけることが重要です。
HeyGenの主な機能と課題解決の仕組み
AIアバターによる動画生成
台本を入力してアバターと音声を選ぶことで、人物が台本を読み上げる動画を生成できます。
従来は、台本を作成した後に出演者を手配し、撮影と音声収録を行う必要がありました。HeyGenでは、台本の修正後に動画を再生成できるため、サービス内容や研修内容の変更にも対応しやすくなります。
営業資料の説明、商品紹介、社内通知、研修教材、よくある質問の解説など、同じ内容を繰り返し説明する業務に向いています。
Photo AvatarとDigital Twin
Photo Avatarは、人物の写真をもとに、話しているような動画を生成する機能です。
Digital Twinでは、本人の映像や音声をもとに、本人に近い見た目や話し方のアバターを作成できます。経営者や講師、営業担当者が毎回撮影しなくても、本人のアバターを使った説明動画を制作できます。
ただし、本人以外の顔や声を使用する場合は、明確な同意が必要です。退職者、外部講師、取引先、著名人などの画像や音声を無断で利用してはいけません。
AI音声とボイスクローン
台本からナレーション音声を生成できます。Creator以上のプランではボイスクローンが提供されており、自分の声に近い音声で動画を作ることも可能です。
ナレーションを録音し直す必要がないため、説明文の一部を変更したときにも対応しやすくなります。
一方で、会社名、商品名、専門用語、人名、地名などは読み方を誤る可能性があります。公開前に発音やアクセントを確認し、必要に応じて読み方を調整する運用が必要です。
動画翻訳・字幕・リップシンク
既存動画をアップロードし、別の言語へ翻訳できます。
HeyGenの動画翻訳では、音声の内容を解析し、翻訳音声を生成したうえで、翻訳後の発話に合わせて口の動きを調整します。Creator以上では175以上の言語・方言に対応すると案内されています。
海外顧客向けの商品説明、外国人従業員向けの研修、安全教育、操作マニュアルなどを、言語ごとに撮影し直す負担の軽減が期待できます。
ただし、契約条件、法令、安全上の注意、医療・金融情報など、誤訳の影響が大きい内容は、対象言語を理解する人による確認が欠かせません。
AI Studioとテンプレート
AI Studioでは、台本、アバター、背景、画像、音声などを組み合わせて動画を編集できます。PowerPointやPDFの取り込み、画面録画、音声入力、テンプレート保存などにも対応しています。
会社紹介、サービス説明、研修動画などの形式をテンプレート化しておけば、担当者が変わってもデザインや構成を統一しやすくなります。
AIで動画を生成するだけでなく、社内の動画制作ルールやブランド表現を標準化する用途にも活用できます。
チーム共同編集・研修システム連携
Business以上では、動画へのコメント、共同編集、ブランドキット、チーム用テンプレート、役割管理などの機能が用意されています。
SCORM形式での出力やLMSとの連携にも対応しており、研修動画を学習管理システムで利用する運用を検討できます。SAML/SSOなど、企業向けの認証機能もBusiness以上で提供されています。
複数人で動画を制作・確認する企業では、個人向けプランだけでなく、承認方法やアクセス権限も含めてプランを選ぶ必要があります。
導入前後の業務フロー
導入前
1. 動画の目的を決める
2. 台本を作成する
3. 出演者やナレーターを手配する
4. 撮影場所と機材を準備する
5. 撮影・音声収録を行う
6. 映像を編集する
7. 字幕や翻訳を追加する
8. 内容を確認して公開する
HeyGen導入後
1. 動画の目的を決める
2. 台本を作成する
3. アバター、音声、テンプレートを選ぶ
4. HeyGenで動画を生成する
5. 発音、翻訳、映像、内容を人が確認する
6. 必要箇所を修正・再生成する
7. 承認後に公開する
企画、台本、事実確認、最終承認は引き続き人が担当します。一方で、出演、撮影、ナレーション収録、字幕作成、言語別の再制作などの工程を短縮できる可能性があります。
HeyGenと他の動画制作ツールとの違い
一般的な動画編集ソフトは、撮影済みの映像や画像、音声を細かく編集することに向いています。編集の自由度は高いものの、人物映像やナレーションの素材を別途用意しなければなりません。
HeyGenは、AIアバターとAI音声を使い、撮影素材そのものを生成できる点が特徴です。台本から人物説明動画を作りたい場合や、一つの動画を複数言語へ展開したい場合に適しています。
PowerPointやCanvaなどで作成した資料は、図表やスライド中心の説明に適しています。HeyGenは、それらの資料に「説明する人物」と「音声」を加え、動画として配信したい場合に向いています。
一方で、映画やブランド広告のように、カメラワーク、演技、照明、細かな映像表現を重視する制作では、撮影や専門的な動画編集ソフトのほうが適している場合があります。
デジタル化・AI導入補助金上の対応

P-06での登録を前提とする
HeyGenは、デジタル化・AI導入補助金において、P-06のITツールとして登録する前提で整理します。
P-06は業種固有型の業務プロセスです。登録時には「AIで動画を作れる」という説明だけではなく、対象業種における具体的な業務工程を示す必要があります。
・情報サービス業:ソフトウェアの操作説明・導入教育動画の制作
・専門・技術サービス業:専門知識やコンサルティング内容の動画教材化
・製造業:製品操作、安全教育、作業手順動画の多言語化
・小売業:商品説明、接客教育、店舗スタッフ研修動画の制作
・その他サービス業:サービス利用方法や顧客向け説明動画の制作
P-06では、業種と機能の整合性が重要です。どの業種の、どの業務工程を、どの機能によって改善するかを明示する必要があります。
なお、HeyGenは幅広い業種で使える汎用性の高いツールでもあります。そのため、P-06として登録する場合は、汎P-07ではなくP-06と判断できる業種固有の利用方法や業務フローを、登録資料と公開ページの両方で一致させる必要があります。
生成AI搭載ツールに該当する
HeyGenは、動画、音声、アバター、翻訳文などを新たに生成するため、生成AIを搭載したツールに該当します。
・台本からのAIアバター動画生成
・写真からの人物動画生成
・Digital Twinによる動画生成
・テキストからの音声生成
・ボイスクローン
・翻訳文、字幕、吹き替え音声の生成
・プロンプトからの動画生成
音声認識、背景除去、顔や口の動きの解析などについては、生成AI以外のAI技術として分けて整理する必要があります。
インボイス対応機能は搭載していない
HeyGenには、会計、受発注、決済に該当する機能は確認できません。請求書の発行、仕訳、売掛・買掛管理、POS決済、インボイスレシート発行などを行うツールではないため、インボイス対応類型には該当しません。サービス利用料をクレジットカードで支払えることは、補助金上の「決済」機能には当たりません。
補助対象プランは登録情報との確認が必要
補助金の対象となるのは、事務局へ登録された正式なプラン、クレジット数、アカウント数、利用期間、価格の範囲です。Creator、Pro、Businessのすべてが自動的に補助対象になるわけではありません。申請前に最新のITツール検索と登録情報を確認する必要があります。
HeyGenの料金プラン
HeyGenには、Free、Creator、Pro、Business、Enterpriseのプランがあります。有料プランはクレジット制で、生成する動画や使用するAIモデルによってクレジット消費量が異なります。
| プラン | 月額料金 | 主な利用条件 | 主な機能 | 向いている企業 |
|---|---|---|---|---|
| Free | 0ドル | 月3本、1本最長1分 | 基本的な動画生成、限定的なプレミアム機能 | 操作や品質を試したい事業者 |
| Creator | 29ドル/月 | 600クレジット、1本最長30分、最大1080p | ボイスクローン、透かし削除、175以上の言語・方言 | 1人で説明・SNS動画を作る事業者 |
| Pro | 49ドル/月から | 1,000クレジットから、1本最長30分、最大4K | Creatorの機能、利用量拡張、翻訳スクリプト編集 | 高品質な動画を継続的に作る企業 |
| Business | 149ドル/月+追加席20ドル/席・月 | 1,500クレジット、1本最長60分、最大4K | 共同編集、ブランド管理、SSO、SCORM、LMS連携 | 複数人で動画制作・研修を行う企業 |
| Enterprise | 要問い合わせ | 個別契約 | 複数ワークスペース、SCIM、監査・管理機能、個別支援 | 大規模・全社利用 |
※価格は2026年7月17日時点の公式料金ページに基づく米ドル表示です。税金、為替、決済手数料、契約条件は契約時に確認してください。
Creatorは年払いの場合、月額換算24ドルと案内されています。Proは1,000クレジットの月額49ドルから、利用クレジット数に応じて上位の料金帯を選択できます。Businessは月額149ドルに加え、追加ユーザー1席につき月額20ドルです。
動画の種類によってクレジット消費量は異なります。公式料金ページでは、Avatar IIIが1分3クレジット、Avatar IV/Vが1分20クレジット、リップシンク付き動画翻訳が1分5クレジット、Video Agentが1分20クレジットと案内されています。
HeyGenの活用シーン
商品・サービス説明動画
営業担当者が繰り返し説明している商品概要やサービスの利用方法を動画化できます。Webサイト、商談前の案内メール、展示会、SNSなどで使用すれば、基本的な説明内容を統一しやすくなります。
社員研修・操作マニュアル
就業ルール、システム操作、安全教育、接客手順などを動画にできます。内容を変更した場合も台本を修正して再生成できるため、研修資料の更新負担を抑えやすくなります。
営業・提案支援動画
サービスの概要、導入手順、よくある質問などを、営業担当者が顧客へ送る動画として活用できます。担当者ごとの説明のばらつきを減らし、商談では個別相談や提案に時間を使いやすくなります。
海外・外国人向け多言語動画
日本語で作成した商品説明、研修、マニュアルなどを、複数の言語へ展開できます。翻訳、吹き替え、字幕、リップシンクをまとめて処理できるため、言語ごとに撮影し直す方法と比べて、制作工程を減らせる可能性があります。
採用・社内広報動画
会社紹介、仕事内容、入社案内、経営方針、社内制度などを動画で伝えられます。ただし、AIアバターだけでは職場の雰囲気や実際の社員の人柄が伝わりにくい場合があります。実写映像とAIアバター動画を使い分けることが大切です。
HeyGenの導入事例
Miro|グローバル向け動画制作を拡大
オンラインコラボレーションサービスを提供するMiroは、グローバルユーザー向けの教育・説明コンテンツ制作にHeyGenを活用しています。公式事例では、動画制作のスピードを高め、ローカライズされた動画をより多く制作できる体制を整えたことが紹介されています。中小企業では、海外販売店向けの商品説明や、外国人顧客向けの利用ガイドなどへの応用が考えられます。

Advantive|社員研修動画の制作時間を50%削減
ソフトウェア企業のAdvantiveは、社員教育用コンテンツの制作にHeyGenを利用しています。公式事例では、AIアバターを活用して研修コンテンツを制作し、研修動画の作成時間を50%削減したと紹介されています。中小企業でも、新入社員研修、店舗スタッフ研修、システム操作教育などで活用できます。

STUDIO 47|ニュース動画を80%速く制作
ドイツの地域放送事業者STUDIO 47は、AIアバターやAPI連携を使い、ニュース動画制作にHeyGenを組み込んでいます。公式事例では、制作時間を80%短縮し、コストを60%削減したと紹介されています。中小企業では、定期的な業界ニュース、商品情報、社内ニュース、イベント案内などに応用できます。

trivago|広告の多言語化にかかる期間を短縮
旅行比較サービスのtrivagoは、広告動画を複数の市場へ展開するために、HeyGenの動画翻訳を活用しました。公式事例では、30市場向けのローカライズに使用し、ポストプロダクション期間を半分にし、3〜4か月を削減したと紹介されています。

※各成果は導入企業の公式事例で公表されている結果です。同様の成果をすべての企業で保証するものではありません。
HeyGenを導入するメリット
撮影回数を減らしやすい
人物説明動画をAIアバターで制作することで、出演者、撮影場所、機材を毎回用意する必要を減らせます。
修正や更新を行いやすい
価格、機能、制度、研修内容などが変わった場合、台本を修正して動画を再生成できます。
多言語化を進めやすい
翻訳、吹き替え、字幕、リップシンクを一つのサービス内で処理できるため、海外向けコンテンツの制作工程を整理できます。
説明内容を標準化しやすい
研修や営業説明を動画化することで、担当者による説明漏れや内容のばらつきを抑えやすくなります。
少量の動画を継続的に作りやすい
外注するほどではない短い動画や、頻繁に更新する動画を、社内で制作しやすくなります。
導入前に確認したい注意点
クレジット消費量を試算する
同じ1分の動画でも、使用するアバターや翻訳方式によってクレジット消費量が異なります。制作本数だけでなく、使用機能も含めてプランを選びます。
AI出力を人が確認する
翻訳、発音、字幕、口の動き、映像表現に誤りや違和感が生じる可能性があります。特に、法令、安全、医療、金融、契約、製品仕様などの説明は、専門知識を持つ担当者が確認してください。
肖像と音声の利用許諾を管理する
Digital Twinやボイスクローンを使う場合は、本人の同意、利用目的、利用期間、退職後の扱いを決めておく必要があります。
機密情報の入力範囲を決める
未公開の商品情報、顧客情報、個人情報、契約情報などを台本や資料として入力する場合は、社内ルールとHeyGenの契約・セキュリティ条件を確認してください。
実写動画との使い分けが必要
AIアバターは説明内容を効率的に伝える用途に適しています。一方、実際の職場、社員、商品、接客風景などを見せる必要がある動画では、実写映像を組み合わせたほうが伝わりやすい場合があります。
HeyGenが向いている企業
・商品・サービス説明動画を定期的に作る企業
・社員研修や操作マニュアルを動画化したい企業
・海外顧客や外国人従業員向けの動画が必要な企業
・撮影や編集を外注する予算が限られている企業
・経営者や講師が毎回出演する時間を確保できない企業
・営業担当者の説明内容を標準化したい企業
・SNSやWebサイト向けの短い動画を継続制作したい企業
・複数人で動画を制作・承認する体制を作りたい企業
映画品質の演出、実際の店舗や商品の撮影、出演者の細かな演技が重要な動画では、従来の撮影や専門編集を併用する必要があります。
よくある質問
HeyGenはデジタル化・AI導入補助金の対象ですか?
HeyGenはP-06の生成AI搭載ツールとして登録する前提で検討します。ただし、実際に補助対象となるのは、事務局に登録された正式なプラン、価格、利用期間、アカウント数の範囲です。
HeyGenはどのプロセスに該当しますか?
本ページではP-06として整理しています。P-06で登録する場合は、対象業種に固有の動画制作・教育・説明業務との関係を示す必要があります。
HeyGenには生成AIが搭載されていますか?
はい。AIアバター動画、AI音声、ボイスクローン、翻訳音声、字幕、動画などを新たに生成するため、生成AI搭載ツールに該当します。
HeyGenはインボイス制度に対応していますか?
補助金上のインボイス対応機能には該当しません。会計処理、受発注管理、POS決済などの機能がないためです。
Creator、Pro、Businessのどれを選べばよいですか?
1人で短い動画を作る場合はCreator、高解像度動画や多くのクレジットが必要な場合はPro、複数人で共同編集や研修システム連携を行う場合はBusinessが候補です。
まとめ
HeyGenは、台本、画像、既存動画などからAIアバター動画を生成できるクラウド型の生成AIツールです。
商品説明、営業支援、社員研修、操作マニュアル、多言語コンテンツなど、説明内容を繰り返し動画化する企業に適しています。撮影、出演、ナレーション収録、翻訳、字幕作成の一部をAIに置き換えることで、動画制作の内製化と継続的な更新を進めやすくなります。
一方で、AIが生成した翻訳、発音、映像、内容は人による確認が必要です。肖像や音声の利用許諾、機密情報の入力、クレジット消費量についても、導入前に社内ルールを整えることが重要です。
デジタル化・AI導入補助金では、P-06の生成AI搭載ツールとして登録する前提で検討します。対象となる業種コード、プラン、クレジット数、利用人数、契約期間は、正式なITツール登録情報と一致させる必要があります。
